◆ 第60話 カイロの夏の過ごし方
●カイロの夏は40度を超える、が・・・!
去年もちょっと「カイロの夏」のお話は出した。
http://arima.livedoor.biz/archives/29066522.html
そう、今頃のカイロときたら、30度など軽く飛ばして、みるみるうちに日中は
40度をこえる。
こうなると「暑い」というよりも「熱い」。
これを聞いただけで「夏のエジプトなど金輪際行くものか!」と反射的に思う
ことだろうが、私の個人的な感覚で「夏のカイロと東京、どちらか選べ!」
と言われたら、迷わず「カイロ!!」である。
たまたま触れてきたことではあるが、エジプトというのは湿気がないので、
40度であれば感覚は東京の30度くらい。
暑いことは暑いが、日陰か室内にさえいればよいことで、しかも陽が落ちれば
涼しい風が吹く。
また、カイロでは公式に40度は滅多と越えない。
実は、40度を越えたら「勤労者は家に帰ってよい」という規定があるとやらで、
政府の公式発表はたいてい39度止まりだ。
うそつけ!と言いたくなる日は結構あるが、まあそういうことになっている。
確かに40度を越えた中で外にいるのは辛い。
しかし、35度くらいなら快適なものだ。
だから、早朝や日没は意外に過ごしやすい。
そう思うのは私だけではないようで、カイロ日本人会がアンケートをとったら
「東京よりもカイロが過ごしやすい」と答えた人が圧倒的に多かった。
ツアーも夏場は、どうしても日中炎天下の行動はある程度避けられないものの、
出来るだけ早朝に観光を持ってくれば、案外耐えられる。
しかも、完全なオフシーズンだから、冬場は大混雑の各有名史跡などは
空いていてゆっくり見学できる。
ちゃんとしたホテルはプール装備なので、朝観光したあとは、のんびりと
プールサイドで寛ぐ、などということも可能。
案外ツアーシーズンとしても捨てたものではない、と私は思っている。
●カイロで「避暑」をする人々
でもだからといって、中東がどこもそのように快適だ、というわけではない。
それを証拠に、夏場になると、サウジアラビアやクウェートなど湾岸方面から、
一斉に長期滞在客が押し寄せてくる。
目的は「避暑」だ。
参考までに、本日6月22日の各地の気温と湿度を・・・(Yahoo! Weatherより)
日中平均 最高気温 最低気温 湿度
東京 25度 27度 22度 78%
カイロ 35度 35度 25度 34%
リアド 44度 43度 31度 8%
ドバイ 36度 32度 25度 67%
今日のカイロはちょっと湿度が高そうだが、まあでもこのくらいならば、
体感気温を10度引いたような状態を考えれば爽やかなものだ。
しかし・・・ナンボ湿気が辛いとは言ったって、カラッカラの低温オーブン
みたいなところは、やっぱり遠慮したい・・・嗚呼、リアド。
そしてドバイ・・・今は行きたくない。以上。
尚、日中平均のほうが最高気温のほうが高いのは、単に不思議だが、
これはYahooのデータである。念のため。
だから、湾岸諸国の住民にとって、カイロとは実に過ごしやすい街なのだ。
アラビア語も通じる。
だから、夏のカイロの高級ホテルは意外に混んでいる。
遺跡は空いているにせよ。
(後編に続く)
(6月22日配信)