昨年一年、相当な時間と労力をかけた一冊だということだ。
http://diary.jp.aol.com/v8puyc3tkc/34.html
彼は執筆者の一人で、全体の五分の一を執筆している。

実業之日本社(刊)
無茶な本だが、よくぞまとめた、と敬意を表したい。
世界三大宗教のキリスト教、イスラム教、仏教はもちろん、ヒンドゥー教、
儒教に道教、神道、ゾロアスター教・・・と、268ページの本に概略概要、
そして現代における状況が、コンパクトかつ図表など多用してわかりやすく
まとめられている。
特にイスラム教に関しては、金子氏で無ければ書けない「現状」のレポートも
あり、読み応えがある。
四半世紀、イスラーム世界ときっちり対峙し、最近ではアフガニスタンにも
イラクにも、フリーのジャーナリストとして取材に赴いた、この彼だからこそ
これが書ける、という部分もある。
巻末にしっかりした索引がつき、各ページの下には「一口メモ」として様々な
短い関連情報も添えられている。
事典の類ではないので、あくまで概要概観ではあるが、これだけの多くの宗教の
基礎情報を一冊の本でまとめてみると、突っ込んだ専門書とはまた違う視点で
宗教を見られる。
中身はみっちりつまっているから、1400円は実にオトクだと思う。
是非一冊どうぞ。
尚、金子氏は新潮社の『本の話』という冊子に『秘境添乗員』という
楽しいエッセイも連載中。本屋さんの店頭などで見かけたら、覗いてみて下さ
い。