今回はもともと「お休み」の予定だったので、とある靖国神社での一日を
気が向いたから書いてしまっても、まあいいかなあ・・・と考えた。
靖国神社、などと書くと、そもそも配信元が『軍事情報』であるからして、
アリーマの深遠な日本国家観などが、ついに語られるか・・・
などと期待する読者は、一年も経ったからさすがに居られぬであろう。
ただ「不敬である」というお怒りだけは、許してくださいごめんなさい、
と最初に申し上げておきます。
単に靖国神社でお花見してきた、と、それだけの話なのであります。
「こんなものを読んだら腹が立ちそうだ」といやな予感がする読者の方は、
今回は休載だったんだ、と思ってくださいまし。
●実は大穴場の靖国神社
企画するのは、エジプト時代のお友達で「桜男&晴れ男」ゆえ、
今年も去年同様最高のお花見となった。
メンバーは先日の「シャブ仲間」(以下記事参照 http://arima.livedoor.biz/archives/50384593.html )。
ほとんど朝のラッシュ時のホームのごとく、
桜並木の下で人間の大群がブラウン運動を行っている。
ま、これはこれでちょっとした景観ともいえるけれど、見ていると辛い。

忍耐強く靖国神社まで辿り着きさえすれば、お花見天国が待っている。

椅子とテーブルなどをしつらえた場所があり、実にあっさりと座れるのだ。
高校時代に陸上部中距離で、アホのような猛練習を積んだ結果、私は右の腰と左の膝をひどく痛めている(1500mは4分33秒チョイでした。自慢!)。

その点、ここは普通に座れるからワンダフルなんである。
そもそも、今回の面子の4名中3名までは元体育会系で、しかも全員が中年ゆえ
皆似たような悩みを抱えているわけだし。
こういうテーブルなどがスタンバイしているところは、テキヤさんが自分の
「ショバ」として仕切っていて、お酒や肴などはそこの屋台から買うのが
原則だが、ないものは適当に他所で買って持ち込んでよい。
ゴミは回収してくれ、ビールの空き缶、ワンカップの空き瓶などは、
渡すと走って捨てにいってくれる。

舞い散り踊る桜吹雪に身も心も委ねる体制が簡単に整う。
あとは飲むだけ。
「四月は花見で酒がのめるぞ〜〜!」
と、四人でひたすら花を愛でてどうでもいいような話をしながら、
ヤキソバ、お好み焼き、たこ焼き、中国焼餅、大阪焼き(*注)…と、
おそろしく炭水化物ジャンキーな状態で盛り上がる。
(*エンリケ殿下のお問い合わせによると、大阪にはないそうな。
お好み焼きのタネと中身を直径10センチくらいの方に流し込んで焼いた
のだけど・・・おいしくなかったです)。
もちろん、煮込み、焼き鳥、おでんといったアイテムも欠かせない。
しかも、面白いことに靖国神社の屋台は大半が「全品500円均一」状態。
缶ビールもカップ酒も缶チューハイも、ほとんど何でも500円。
わかりやすいし、とっても楽しい。
ルンルンと500円握ってタコ焼きを買いに走る。
しかも、さすがは靖国であって、最近社会問題化している
アホーな若い連中が、意味不明に暴れまくることもない。
カラオケを握り締めて吼えたける、迷惑な騒音集団もない。
●靖国神社、屋台関係調査レポート

ここに立ち並ぶ屋台、実は案外ハイレベルで、しかも国際色地方色豊かだ。
海外からは韓国のチヂミ、中国の焼餅、クレープ、などなど。
国内的には、信州のお焼きに、秋田きりたんぽ、沖縄、九州etc.


今年は一見「ん?」と思うが、日本の人だった。
「いやぁ、ドネルケバブなんて屋台に並ぶようになったんですねえ」
となんとなく話し掛けたら、
「うん。最近は青山とか六本木とかでもよくあるから、珍しくなくなったがねえ」との由。
え、ひょっとして「靖国が先」だったんですか・・・と、ちょっと驚く。

違った・・・まあいいか。

ふらふら人ごみにまぎれていると、レゲエな姿の黒人のお姉さんが
携帯に向かって
「ちょっとぉ、もぉすんごいクールなキャッスルにきてんのよ今!
なんだかわかんないけど、もぉ、人がいっぱいですごいの!
もぉ、グレイトでファンタァスティック!」
とか興奮気味に話しているかと思えば、
なぜかは知らんが30人ほどのインド人グループが、ザクザクと通り過ぎて行く。
不思議にグローバルな靖国神社。
さて、そんなようにしてあっちこっち覗いて回った結果、
一つわかったことがある。
「ショバのない屋台のほうが、内容がよい。
同じ500円のお好み焼きでも、全然レベル内容が違う」
厳しいリサーチの成果である。
参考に・・・なりますか・・・?
●大仁田厚の『奉納プロレス』

元レスリング部と、東スポ中毒が各一名いて、とても行きたそうだったが、
なんとなく飲んでるうちに終わってしまった。


とか言ってるので、いいかげんに聞き流していたら、Tシャツ着てたけど、
ちゃんと客寄せに歩き回ってました。
携帯カメラ向けたら、のどか気味だった表情を一変させて
「ウォーッ!ガァー!!」とかパフォーマンスまで入れてくれた。
行けばよかったかなあ。

ちょっとかわいそうな雰囲気。
なんだか微妙な悲壮感を漂わせて
「小学校二年生以下は無料となっておりまぁ〜す!!」
なんてメガホンで叫んでいる。
ひょっとしてあの人は、議員秘書の方だったりするのか・・・?
(こちらの記事もどうぞ
http://arima.livedoor.biz/archives/50420468.html )
●桜雑感

10年余りの海外生活で、四月に帰国できたことは一度もなかったので、
いつもこの時期になると「ああ、今ごろは」と、少し感傷的になっていたのを
思い出す。

ワンカップにイカゲソを齧っていたりすると、この昂揚感は他の花にはない
と痛感する。
ゲソのトッピングは桜の花びらだ。
ワンカップにもひとひらの桜。

梅は一輪、桜は並木・・・などと、ふとつぶやいてみる。
日本人に生まれてよかった!と、喜び合いながら、帰り道はカラオケ突入。
森山直太郎の『さくら』を、昂揚感に駆られて二回も熱唱した次第である。
追伸:
第50号記念プレゼントについての詳細は、次号に発表いたします。
しばしお待ちを。
あと、私の「手術」は、ほんとにただの「背中のオデキとり」です。
心配おかけしまして、すみません。
そうそう、応募者の方で「粉瘤だったら、結構痛いですよ」とアドバイス
くださった方・・ありがとうございます、まさにその「粉瘤」というやつです。
痛いんですか・・・しくしく。