カイロ在住当時の友人(AP嬢としておこう)が、面白いものを某所で書いていた。
あまりに面白いから、本人のOKをもらってこちらにご紹介する。
カイロのオペラハウスの話だ。
以下引用・・・:
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ある日「カルメン」を見にオペラハウスへ。
珍しくおフランスあたりから歌手呼んだ公演だった。
で、開幕後20分ほど、カルメン登場して有名な「ハバネラ」を歌い始めて最初のサビのあたりで突然激しい横揺れがっ!
地震ですよ、地震。地質学上地震はほんとにまれ(有史以来記録に残る地震はわずか3回)なエジプト、そこで数日前に有史以来4回目の大が付く地震がありまして、ビルは倒れるわ、水道は破裂するわetc...の大変な被害を蒙りました。
人々は慣れていないだけに、すわ、またか!の場内大パニック。
カルメン歌い終わってないのに総立ちかよと、落ち着いて座っていたら皆我先に出口へ殺到、場内はほぼ、もぬけの殻。私の連れもその家族もうすでに逃走済み。で、周りを見渡すと残っているのはほとんど日本人ばかり...だって我々にとってはこんな揺り戻しなど屁のようなもの。しかもこのオペラハウスは日本の某ゼネコンが建てて無償供与した代物ですから、こん中がカイロで一番安全なんだよ...。
と、舞台上ではカルメンのみひとりぼーぜんと立ちつくし、セビリアのひとびとは蜘蛛の子を散らすように逃げ出し、オケピはとみると指揮者が唖然とする前で団員は我先に逃げ出す...が、逃げずに持ち場を死守するもの約数名。
それはハープ奏者と、コントラバス奏者、それにチューバ奏者。
なぜか?楽器がでかすぎて持って逃げられない、でも置いて行くのが忍びないという
ミュージシャンの鑑のような(人としてはいかがなものかと...)方たち。
あ〜、こうやって負け戦でも陣地守って死んじゃう兵隊さんがいるのね〜、としみじみ思いました。
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この光景、かなりリアルに想像できて、ついつい大笑いしてしまった。
ふとあれこれ思い出したので、その辺は改めて・・・
(つづく)