

オットの食べたヨルダン料理の続き。
写真はアラブ圏一帯で食べる、平たいパン。
エジプト方言ではパンを「アエーシュ」と呼ぶのだが、フスハでは「ホブス」で、ヨルダンなど湾岸方面でもやはり「ホブス」と呼ぶ。
昔ヨルダンを旅行したとき「アエーシュおくれ」と言ったら、横にいたウェイターがぶっと笑ったことがある。
「どうもエジプト長そうだけど、その方言でしゃべるときっとみんな笑うぞ。俺はわかるけどね。エジプトからの出稼ぎだから」
で、アエーシュではない、ホブスと言え・・・とご指南いただいたのだった。
そうか、話には聞いていたけどそんなに違うものか、と驚いたのを覚えている。
話がずれるが、アラビア語のエジプト方言というものは非情に独特で、アクセントも発音も語彙も他の方言とはずいぶん違う。
エジプト人の「のんきぐうたらまぬけキャラ」も併せて広く知れ渡っている。
なぜ知れ渡っているかと言うと、エジプトで製作されたテレビドラマや劇映画がアラビア語圏全域で広く愛好されていた時代があったからだ。
たいていはいわゆる「のんきぐうたらまぬけキャラ」のエジプト人が主人公のコメディーで、要するにお笑い番組だ。
発音アクセントの妙なアクの強さもあって、吉本興業が大阪弁を全国区に押し上げたが如く、いやもっと壮大なスケール(?)でエジプト弁は特殊ながらも結構通じるアラビア語方言になった。
そんなわけでエジプト弁は、どこのアラブ圏の人間相手でも意思の疎通が出来て便利な方言ではある。でも弊害はあって、結局「お笑い系」であるが故に、私のような外国人のそれも女性(しかも当時はまだ若かった)がうっかりしゃべると、相手が話も聞かずにゲラゲラ笑い出したりするので、マジメな用事があるときはちょっと鬱陶しいところもなくはない。
まあこの程度なら実害はないのだが、湾岸諸国などの相手によってはエジプト弁をひどく見下す傾向があるようで、公式の会談や重要な商談などではむしろ避けたほうがよい、という話も聞いたことがある。
私はどっちみちそんなレベルには程遠いので、道行く人にバカウケするのが関の山なのではあったが。
エジプト弁については、こちらも合わせてご参照を。
さて、大幅に話が脱線したが、こういう平たいアラブ式のパンも焼き方や小麦粉の種類などで種類はいろいろとある。
上の写真のどっちがどうというところまではわからないのだが、まあ違うタイプがあるんですよ、ということでご参考までに。
こういうパンの役割は「食べる」以外にもある。
実はフォークとナイフの代わりにもなる。
特に前菜はペースト状のものが多いので、ちぎったパンでひたすら拭って食べるものだ。
前菜いろいろについては、こんな記事もあるのでご参照を。
だから、アラブ圏外で中東料理のレストランに行って、パンがすぐに出てこなかったり有料だったりすると、妙に寂しくなってしまう。
和食を食べるのに箸がないような気分、と言ったら言いすぎだろうか?


そんなわけで、野菜サラダも細かく刻んだものが多い。
パンでつかみやすいスタイルになっているのだ。
タッブーリ(左)はパセリのみじん切りが主体。ドレッシングで和えてある。
これに地方や家庭によって、穀類を混ぜたりタマネギのみじん切りが入ったり、或いはそのままだったりとパターンはさまざまだが、これだけはアラブ圏どこにでもある。
右は普通のサラダ。
トマトやキュウリやタマネギ、ピーマンなんかを細かく刻んでドレッシングで和えたもの。
ドレッシングは、たいていがオリーブ・オイルと塩胡椒に酢で、これにニンニクが結構しっかり効いたものになる。
(つづく)
ひとり歩きのアラビア語自遊自在 会話集エジプト方言とフスハが主体だけれど、アラビア語の各方言も出ている珍しい本。
実用性はともかく参考にはなります。






スーダン土産。
確かに、オットに「カルカデ、たくさん買ってきてね。スーダン産の!」と、頼んであった。
こちらは、カルカデの茶葉。
古典的には、小型の半月刀みたいなものに持ち手を両側につけた形が一般的だけど、先日お土産にその「高級品バージョン」をもらいました。
これはその中身。
なんとこの高級品は、取っ手もしっかりとした木でできてるけど、なんと二枚刃!
二枚刃の間は2cmほど。
ついでだけど、この青い猫は、中王国時代(紀元前2000年頃)にファイユームというところ出土した、ファイエンス焼き(一種の七宝焼きみたいなもの)の像で、お土産でレプリカがよく売ってます。

こっちはギリシャのGiro(イロ、と読むらしい)。






