場所は以下のまま。
イズミル
最寄駅:阿佐ヶ谷
料理:トルコ料理
採点:★★★★☆
一人当たりの支払額(税込み):5,000円〜10,000円
用途:夕食

トルコ料理でよく言われるが
初めてトルコ料理を食べる同席者が
「春巻だ」と言うので気がついた。
確かに春巻だ。中身はチーズだが。
中身はフェタ・チーズ…と期待してかぶりついたが、これは普通のチーズだった。
シガーラ・ボレイという。
シガーラというだけに、現地ではタバコのような細巻きで、中身はしょっぱい白チーズのことが多かった記憶がある。
だから「春巻」というイメージがないのだろう。
何でも現地には、この「シガーラ・ボレイ」を巻く機械があるそうだ。
ドイツでは手巻きの紙タバコをよく吸うので、「煙草巻き機」は見たことがある。
あれと原理は同じなのだろうな。
シガーラを巻くわけだから。
本来はそのくらい細かくて面倒な作業なのだ。
これも家族近隣の女性たちが一斉に集まって作業するとやら。

野菜などに米や香草を詰め込んだ料理だ。
写真のものは大人数用に
既に切り分けてある。
この日はトマトとピーマン。
この「詰め物料理」の定義は中東各地で違うのだが、アラビア語では「マハシ」と呼んで、やはり湾岸からエジプト辺りにかけてはどこでも出てくる。
ギリシャ料理にも「ドルマデス」または「ドルマダキア」という名前で、そっくりそのまま同じような料理がある。
この「マハシ」や「ドルマ」で、現地にいると一番よくあるのが、塩漬けしたブドウの葉で巻いたもの。
ブドウの葉の独特のえぐみと塩気が日本人には不人気らしい。
逆に喜ばれるのが、同じような形だが変わりにキャベツで巻いたもの。
私も現地に居るときは、ブドウの葉でなくキャベツで巻いたもののほうが好きだった。
これは日本のロールキャベツのようで懐かしくてよく食べていたが、どうもよくよく考えてみると発祥はトルコ辺りなのかもしれない。
こういう料理がよく出てくる地域と旧オスマントルコ帝国の勢力図に重なるような気がする。
話がそれるが、日本では西欧料理の定番になっているものが、実は中東起源だったようなことは他にもある。
「ピラフ」がいい例だ。
これはトルコ語の「ピラウ(pilav)」からきていて、英語の大きな辞書なんかを引くと「オリエンタル風に調理した米料理」という定義になっている。
これが日本に来て、洋風炊き込みご飯の代名詞になった。
言葉って面白いものだ。
このあと、マントゥが出て来て、メインディッシュにつづく・・・。