やれやれ、すっかりご無沙汰してしまった。
この間、色々考えて『軍事情報』の連載のほうは当分の間休載、ということにして
頂いている。
本来ならば、もう少しきりのよいところまで連載を続けて、ご挨拶をして・・・
と思っていたのだが、そうなってくるとウンともスンとも言葉がでない。
それほどご大層なものを書いていたつもりもないのに、どうも中東が身近に感じられなく
なってきたように思う。
それもそのはずで、私がカイロを離れてから、もうこの三月でちょうど七年にもなるのだ。
まったく時のたつのは早い、と、しみじみ思う。
なのに、昨日見てきたような話を綿々と書いていたのだから、
そりゃあ無理も出るわいなあ、と少し呆れた。
私の場合、夫が定期的にエジプトはじめとした中東諸国に相変わらず出かけているので、
中東の話はいまだに身近なものではあるし、『軍事情報』の別冊連載を続けるために、
憑かれたようにあれこれ本を読み漁ったものだから、なんだかバーチャルに
「まだ彼の地にいる気分」になっていたのではある。
まあ、見て聞いて肌で感じたことを、距離を置いたところで改めて見つめなおす作業は
実に楽しかった。
それは間違いない。
でも、気分は気分なのであって、時の流れとともに過去は過去になっていく。
次第に話が肌身を離れ、妙に頭でっかちになって、我ながらちょっと息苦しく
なってきたのかもしれない。
そんなわけで連載は休止しているが、『軍事情報』のエンリケ殿下に作っていただいた
ブログは残っている(神戸に向かって敬礼!)。
せっかく残っているのだから、たまに中東に絡んだ雑感程度のものを書いておくのは
いいかもしれないなあ、などと、この数日思うようになった。
そういえば、二年前の三月三日の桃の節句が連載初回だから、もうすぐ二周年でもある。
ダカラドウシタ、とも思うが、まあ記念日というのはいいものだ。
これをいい機会に、スタート時点の「のほほんとぶらぶら」な気分で、
ぼつぼつ思い出話でも書こうかね、という気持ちになった。
実はもう一つブログがあって、この
「不肖の妹分」は生真面目な姉を尻目に、
スタートの時点では予想もしなかったほど広がった。
こちらもスタートは二月下旬。
本格始動が三月はじめだ。
どうも私は、梅の咲くころになると、なにか始めたくなるバイオリズムのようなものが
あるようだ。
ついでに振り返ると、梅雨時から夏にかけて体調が湿り、冬寒くなると気分が冷え込む。
湿気と寒さにやけに弱いところだけは、立派にまだまだ中東を引きずっているらしい。
だらだらと散漫で恐縮だが、まあそんなこんなで、今後はのんべんだらりと
気が向いた時に記事を上げるようにしたいと思う。インシャアッラー。
以上、気の早い梅とともに、改めてご挨拶まで。

東風吹かばにほひおこせよ梅の花
主なしとて春な忘れそ
追伸:
最近また中東メシを食べてきた。
クスクスなど、マグレブのほうのものだが、関心ある方は
こちらをご参照下さい。