2006年05月15日

イスラーム関連の用語について

一年以上ぐしゃぐしゃいろいろ書いておいて、いまさらという気もするが、
用語については実は場に合わせて適当に書いている。
ただ、ある程度の基準はあるので、ここで釈明と説明を。

このあたりの用語は、日本にどの程度なじみがあるかで、使い分けが難しい。
たとえば「イスラム教」は単に「イスラーム」というべきだし、そうなると
「イスラム教徒」という語彙も、実は正しくない、と言うことになる。

「イスラム教徒」は、本来は男性が「ムスリム」で女性が「ムスリマ」だ。
ただ、そう書いていちいち注釈をつけるのもメンドウクサイ、ということで
「イスラム教徒」に統一している。

「イスラム教」か「イスラーム」かは、文脈と話の内容でしっくりくるほうを
気分で選んでいる。ほめられたことではないと思うが、便宜上そうしている。

「コーラン」も、本来は「クルアーン」だ。
でも、これは日本語として定着しているし、実際に日本で出版されている本も
『コーラン』としているから、これは「コーラン」。

ちょっとややこしくて、自分でも完全に気分で書き分けているのは、
「ムハンマド」である。
「預言者ムハンマド」という場合、これは定型にしているのだが、
実はこの「ムハンマド」は文語で、エジプト方言では「モハメッド」なのだ。
だから、友達の名前やら、というときは「モハメッド」になってしまう。

預言者ムハンマドに因んだ名前が、トルコでは「メフメット」になるのだから
エジプトで「モハメッド」になってもまあいいだろう、という、非常に安直な
理由をこじつけている。

ちなみに「マホメット」という呼び方が過去にあったが、これは使わない。
トルコ経由でイスラームがヨーロッパに伝えられた時に、トルコ語の
メフメットが変形したもので、最近は日本でも「間違い」と認識されている。

この辺は言い出すときりがないのだが、自分なりに一応試行錯誤はしている。
ただ、なにか気になるところがあれば是非ご指摘いただきたいと思う。  

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2005年09月28日

アラブ・イスラーム学院 夏期講座(その3)

この集中講座では、5日かけて挨拶から基本的な自己紹介くらいまでを学ぶ。
午前中は会話、午後は文字の書き取り。

さて、私の知っているアラビア語は純正エジプト弁だ。
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2005年09月18日

アラブ・イスラーム学院 夏期講座(その2)

別に忘れていたわけではないのだが、9月3日に「その1」(http://arima.livedoor.biz/archives/50054022.html)を上げたきりになっていた。

「さて、講座参加の顛末は?
次回に続きます・・・インシャアッラー」

などと書いといて、見事にインシャアッラーな「その2」。

一応申しそえると、このインシャアッラー感覚は、本質的に間違っている。
「インシャアッラー(神が望み給えば)」は「やるかどうかわかんない」という、アラブ的アバウトさ(特にエジプト)の代名詞のようにいわれているけど、そういう風に使ってはいけません。
でも、また、この話は改めて。インシャアッラー。

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2005年08月10日

アラビア語あれこれ(?)

アラビア語ではないけれど、笑い話をひとつ。

先日、夫(某商社勤務)いわく、
「クウェートの取引先から"You are almost welcome."というメールがきたんだな。
なんか複雑な気分だけど、まあ向こうはポジティブなんだろうなあ」

ワタシは飲みかけたお茶を思わず吹きかけた(ぐ・・・ゲホゲホ)。
「ひょっとして、"almost"じゃなくて、"al most"になってなかった?」

夫 「そうそう」
ワタシ 「まあ、アラビア語じゃ、例えば"kibir ->akbar -> al akbar" がいわゆる "big -> bigger -> the biggest" なんだから、好意的なんじゃないの?」

さらに一応解説いたしますと(解説できるほどアラビア語がわかるわけじゃないんですが)、アラビア語の"al"は定冠詞ですので、なんかわけわかんないけど、最上級の好意を示したかったクウェートのお客さんが、"You are the most welcome."とお返事くださったわけですね・・・。

尚、上記の格変化は「エジプト方言」のものです。
多分、正則アラビア語でも同じだと思いますが。

また、英語的にこのシチュエーションでのmostは、theをつけないのが正しいの
は御存知のとおりでございます・・・。

  
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2005年07月09日

アラブ イスラーム学院

イスラム教を理解しようと思っても現地に生活したことのない人が
一番辛いのは、ビジュアルがないからイメージがわかないところだと思う。
その辺を非常によくカバーしてくれるサイトがあるので御紹介したい。

本当はもっと早くご紹介すべきだったものだが、
どうもうっかりしていた、とでも言おうか、思いつかぬまま、
私自身は毎週ここのメールマガジンを楽しみに興味深く読んでいた。

この学院は、在日サウジアラビア王国大使館付属機関として運営されており、
サウジアラビア王国政府が全面出資しているものだ。
それだけに、良い意味で非常に生真面目で真剣な姿勢が前面に出ている。

また、アラビア語についても多様な記載があるので、
関心のある方は是非ご参照いただきたい。

http://www.aii-t.org/index.htm  
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