2008年02月27日

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パンとサラダ 〜ヨルダン料理 其のニ〜

ホブズ2ホブズ





オットの食べたヨルダン料理の続き
写真はアラブ圏一帯で食べる、平たいパン。
エジプト方言ではパンを「アエーシュ」と呼ぶのだが、フスハでは「ホブス」で、ヨルダンなど湾岸方面でもやはり「ホブス」と呼ぶ。

昔ヨルダンを旅行したとき「アエーシュおくれ」と言ったら、横にいたウェイターがぶっと笑ったことがある。

「どうもエジプト長そうだけど、その方言でしゃべるときっとみんな笑うぞ。俺はわかるけどね。エジプトからの出稼ぎだから」

で、アエーシュではない、ホブスと言え・・・とご指南いただいたのだった。
そうか、話には聞いていたけどそんなに違うものか、と驚いたのを覚えている。

話がずれるが、アラビア語のエジプト方言というものは非情に独特で、アクセントも発音も語彙も他の方言とはずいぶん違う。
エジプト人の「のんきぐうたらまぬけキャラ」も併せて広く知れ渡っている。
なぜ知れ渡っているかと言うと、エジプトで製作されたテレビドラマや劇映画がアラビア語圏全域で広く愛好されていた時代があったからだ。
たいていはいわゆる「のんきぐうたらまぬけキャラ」のエジプト人が主人公のコメディーで、要するにお笑い番組だ。
発音アクセントの妙なアクの強さもあって、吉本興業が大阪弁を全国区に押し上げたが如く、いやもっと壮大なスケール(?)でエジプト弁は特殊ながらも結構通じるアラビア語方言になった。

そんなわけでエジプト弁は、どこのアラブ圏の人間相手でも意思の疎通が出来て便利な方言ではある。でも弊害はあって、結局「お笑い系」であるが故に、私のような外国人のそれも女性(しかも当時はまだ若かった)がうっかりしゃべると、相手が話も聞かずにゲラゲラ笑い出したりするので、マジメな用事があるときはちょっと鬱陶しいところもなくはない。

まあこの程度なら実害はないのだが、湾岸諸国などの相手によってはエジプト弁をひどく見下す傾向があるようで、公式の会談や重要な商談などではむしろ避けたほうがよい、という話も聞いたことがある。

私はどっちみちそんなレベルには程遠いので、道行く人にバカウケするのが関の山なのではあったが。

エジプト弁については、こちらも合わせてご参照を。

さて、大幅に話が脱線したが、こういう平たいアラブ式のパンも焼き方や小麦粉の種類などで種類はいろいろとある。
上の写真のどっちがどうというところまではわからないのだが、まあ違うタイプがあるんですよ、ということでご参考までに。

こういうパンの役割は「食べる」以外にもある。
実はフォークとナイフの代わりにもなる。
特に前菜はペースト状のものが多いので、ちぎったパンでひたすら拭って食べるものだ。

前菜いろいろについては、こんな記事もあるのでご参照を。

だから、アラブ圏外で中東料理のレストランに行って、パンがすぐに出てこなかったり有料だったりすると、妙に寂しくなってしまう。
和食を食べるのに箸がないような気分、と言ったら言いすぎだろうか?

タッブーリサラダ





そんなわけで、野菜サラダも細かく刻んだものが多い。
パンでつかみやすいスタイルになっているのだ。
タッブーリ(左)はパセリのみじん切りが主体。ドレッシングで和えてある。
これに地方や家庭によって、穀類を混ぜたりタマネギのみじん切りが入ったり、或いはそのままだったりとパターンはさまざまだが、これだけはアラブ圏どこにでもある。
右は普通のサラダ。
トマトやキュウリやタマネギ、ピーマンなんかを細かく刻んでドレッシングで和えたもの。

ドレッシングは、たいていがオリーブ・オイルと塩胡椒に酢で、これにニンニクが結構しっかり効いたものになる。

(つづく)

ひとり歩きのアラビア語自遊自在 会話集

エジプト方言とフスハが主体だけれど、アラビア語の各方言も出ている珍しい本。
実用性はともかく参考にはなります。


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この記事へのコメント
なんとなく写真と文のつながりが変だが…

それはさておきまして、パンはフォークというよりスプーンの代わりでしょう。
女史の使い方をみるとやはり「掬い取る」モノと思います。
Posted by とも2 at 2008年02月28日 00:21
とも2さま

ううむ、つまり「食器の代わり」という意味ですね。
食器も食べられるので嬉しいですが、つい食べ過ぎて動けなくなります・・・。
Posted by アリーマ at 2008年02月29日 15:59
 エジプト方言がG/Jの音など違って、単語としても大きく違いがあることは知っていても、「のんきぐうたらまぬけキャラ」のイメージであるということは知りませんでした。
 そうするとNHKアラビア語にでていて各地で通訳をしているアルモーメンさんなんて、エジプト規格外という感じなんでしょうね。

 ↓の記事で言うところの長粒米の上に羊の丸焼き料理をサウジなどではカプサといっています。マンサフとカプサは同じ料理のことなのか・・・というのが昔からの疑問です。
Posted by miriyun at 2008年03月08日 19:35
miriyunさん

良い意味でも悪い意味でも、エジプト人はアラブ圏内で「ネアカなイメージ」が強いかと思います。もちろん、全員がそうであるということではなくって、一般的なイメージが・・・ということです。日本人が「真面目で勤勉だが忙しなくてキレイ好きで眼鏡でチビ」というようなもんでしょうか(?)

カブサとマンサフは、私も「?」です。
ひょっとして、あのヨーグルトベースの掛け汁が「マンサフ」かも知れないですね・・・どなたか知っている方に教えていただきたいのですが。
Posted by アリーマ at 2008年03月09日 16:31
ふ〜む
こっちはまだまだ腰痛のため冬眠中かな…
Posted by 隠れたぶらぶらファン こと とも2 at 2008年04月24日 00:21
とも2さん

諸事情で更新できずにいます。
申し訳ありません。
Posted by アリーマ at 2008年04月24日 19:19
ヨルダンも良さそうですね!
Posted by おや@ベトナム旅行大好き at 2008年04月29日 17:06
どこでも方言みたいなものがあるんですね。
Posted by 印鑑うぉ〜か〜 at 2010年05月15日 01:54

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