2006年10月21日

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エジプト:天然ガス採掘・石油精製で中国と協力〜ニュースのお時間です

中国とアフリカの関係は、このところ何だか不可思議だ。

以前に、温家宝首相がエジプトを皮切りにアフリカ諸国を歴訪したニュースに触れたことがあるが(こちらを参照)、またまた中国対エジプトがらみのニュース。

詳しくは以下参照。
livedoor ニュース


エジプトにも確かに、天然ガスや石油などの資源はあるが、私の知る限りではせいぜい自国消費程度(ただしおかげで現地のガソリンは安かったけれど)。
確かに日本や欧米の各国資本は入っているが、メジャーな産油国ではない。

スーダンに中国人労務者が大量に送り込まれているような状況は、例えばエチオピアやナイジェリアといった国にもあるようで、人的資源まで無償提供してプロジェクト支援をしている中国。
「どう考えても採算があっているとは思えないものもあるね」とエネルギー関連の仕事をしている知人が言う。

今回の記事は、私の足りない知識と頭でナンボ考えても「なんかヘン」という程度の
コドモのような感想しか出てこないので、こちらはまた別の、エネルギー関連に明るい知人に「このニュース、どう思います?」と、聞いてみた。

知人のコメントは以下の通り。

「中国は御存知の通り、このまま行くとエネルギー不足で破綻、革命が起こる危険も有り、現体制を維持する為にバブルをある程度抑えつつもエネルギー確保に躍起です。

日本は無資源のくせに脳天気ですね。

それでも何等かの新エネルギー対策をしないと、中国も結局近々エネルギーが足りない状態にならざるを得ないのですけどね。

アンゴラ(アフリカ)の石油権益を得る為に日本のODAに匹敵する資金量を使ったし、中央アジアからマジにパイプラインを敷設して石油持ち込んでるし、とにかくブラックホールの様な国ですよ。

これはエネルギーだけでなく、近々食料、水、等でも同様の現象となってきます。
正に「不気味」という表現がピッタリです」

ふうむ、なるほど。
特に近年、石油以上に危機感高まっている「水」も絡む。

中国は国家の一番二番が今年に入ってからアフリカ大陸を囲い込むように歴訪している。
子供が白地図を描くようにわかりやすい訪問順だった
つまり、私にもわかるようなシンプルさだ。
そんなシンプルなものが私にすら感じられる、ということは、深いところでは「もっと凄いこと」になってるんじゃ・・・?、などと考えてしまう。

そのレベルでの歴訪など、それ以前のレベルでのお膳立てがうまくいっていなければできないことなのであるし。

一方で、資源関連の日本の動きは、正直言って良くわからない。
私が知らないだけかと思っていたが、かの知人にして「日本は脳天気」ということだ。

丸腰で兵糧も確保しないで国際社会を右往左往する図・・・なんて、つい想像してぞっとした。

ついでに、近所の大変情けないオス猫を思い出してしまった。
猫のケンカは、最初の睨み合いで勝負が決まるんだけど、目が合う前に逃げまわってる「お坊ちゃん猫」である。
我家のオネエサマ猫たちにまで、馬鹿にされている。

日本がアレだとは、思いたくないんだけれど・・・。




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この記事へのコメント
これは全くの同感です。
 かって、中東を歩く東アジア系の人は日本人ビジネスマンだったはずです。ところが現在、中国人・韓国人ビジネスマンの闊歩するのが目立ちます。
 また、石油戦略では、たとえ戦乱が収まったばかりでまだすっかり安全でないアンゴラに入り込んで相当の援助をする代わりに利権を得ていく。これをガムシャラにアフリカ・中央アジアで展開していますし、ドバイでは巨大マーケットを設立して中国製品の売り込みをしています。
 とくに石油戦略については帝国石油や三菱など各企業努力に任せておくだけでは、アリーマさんの表現されるごとくお坊ちゃん状態になって、現在のエネルギー獲得に於ける不安が募ります。
 効果的な要人訪問(日本の場合はやはり首相がいい)と、実務レベルの専門集団がタイミングを合わせて動いていくような戦略ぐらいは練って動かないと日本の未来が・・・と、案じています。
Posted by miriyun at 2006年10月21日 08:00
miriyunさん

日本政府の場合「民間の企業利益に無闇に関与せず」という基本姿勢があるせいかとも思うんですが、ことエネルギー問題などに関しては、もっと目に見えるストレートな戦略性が見えてもよさそうですね。

効果的な要人訪問などに関しては、中国に先を越されている印象です。
わかりやすすぎるくらい強引な中国の動きですが、アフリカ相手にはあのくらいやらないといけないのか、と感じます。

中国の強引な戦略が100%正しいとは限らないのでしょうが、日本政府の動きにもう少しダイナミズムが見えてもよさそうなものだ、と感じます。
Posted by アリーマ at 2006年10月21日 12:17
中国の外交はともかく

日本無資源のくせに能天気・・・って笑ってしまいましたよ。

資源とは木材から水 石油から石炭 鉄鉱石から銅 金からダイヤモンド
水産資源からレアメタル(マンガンからタンタル タングステンまで)・・・何を基準にするか不透明ですね。

世界で一番幅広く資源を持つ国はロシア。アメリカも今でも資源大国。

一極ですべてをカバ−できる国はいずこでしょ?  消費などどうでも良いのです。

いかに輸入消費を減らし、資源から低コスト高付加価値の製品を開発し輸出もしくは海外生産を行うか? 環境をどれだけ保護回復をさせリサイクルを徹底させるか?が重要。

日本は海底油田もあるの。w  世界一埋蔵されていると噂されているメタンハイドレ−トの宝庫。今のうち使わずに残すのが得策ってわけ。

資源輸出国で豊かな国と先進国など一部の理由はご存知ですか?


Posted by kinki at 2007年02月20日 13:04
kinkiさま

エネルギー関連については、上記に記したように、ご見識ある方にしてみれば歯がゆい限りの記事でありましょう。
こういうニュースを見てこう思った、という内容なのですが、参考になるコメントをありがとうございました。
Posted by アリーマ at 2007年02月20日 15:01
アリーマさん。大変面白い報告ですね。

知人の方のコメントはまったくそのとおりでしょうね。
中国は、これから水を取りに放浪の旅に出ますよ。(^。^)

資源といえば、エネルギー・動力源として現在もっとも普及している「石油」ですが、わが国は、産業のエネルギー転換効率が世界一なんですよ。これは誇れますね。(エッヘン)

同じ石油1リットルからでも、他国と比べてより多くの生産物を生み出せるという能力を、エネルギー調達能力のなさでつぶしてほしくないものですねえ。
Posted by 小野寺あきら at 2007年02月20日 18:31
小野寺あきら様

水を取りに放浪の旅、ですか・・・。
水問題はこれから世界中で問題になって、果てには現状の石油以上になるのでしょうね。

>わが国は、産業のエネルギー転換効率が世界一なんですよ。

そうでしたか。勉強になります。
やはり「技術の日本」は健在ですね。

その技術を生かすも殺すも、政府の取り組み、ということになるのでしょうね。
Posted by アリーマ at 2007年02月20日 19:09

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