2006年08月31日

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ラムセス二世のお引越し 「ニュースのお時間です」


「巨大なラムセス2世像が引っ越し=カイロ市民見送る」というニュース。
なんだかこのタイトルだと、カイロからラムセス二世像がいなくなってしまうような感じがする。

ちょっと説明を加えると、日本で一般に「カイロ」と考えられている「ギザのピラミッド」も含めた都市の中心部は、ナイル川を挟んで東西に住所表記上のエリア名が「カイロ地区」と「ギザ地区」に分けられているのだ。

だから、カイロ地区の中心、ラムセス中央駅の前に50年以上置かれていたラムセス二世像が、川を超えて反対側のギザ地区に渡り、ギザ地区外れにある「ピラミッドのそば」にお引越し、ということ。
カイロの住民にしてみれば、ナセル元大統領が共和国を設立した時代以来、街の中心のシンボルだった巨像がなくなるので、非常に寂しいものがあるだろう。
でも、なにしろ空気汚染激しくて像の損傷がひどいので、実は1997年には既に引越ししていたはずだったものが、この日まで延びた次第・・・まあ、何事もそんなペースだから、特に驚きはない。

でも、実は観光コースでは、通りすがりざまに「あ、左手にラムセス中央駅がありまして、ラムセス二世像が見えま〜す」程度の説明で通り過ぎる像が、もうちょっと観光地らしきところに引っ越してくるから、見るポイントが増えてよいのだろうか?

詳しくは以下を参照。
livedoor ニュース


こんな写真も。
凄い渋滞だったろうなあ・・・。

ここが出発地点。
背後に、エジプト鉄道の起点、ラムセス中央駅が見える。

この駅、実は19世紀半ばにイギリス人が設計して建てられたもので、ヨーロッパの古い鉄道駅の雰囲気を今でも残しているもの。
なかなか洒落た駅なのではある。

鉄道マニアなら、内部に博物館もあるというし、足を運んでみたいところかも知れない。

でも、一般のツアーの場合は残念ながら素通りで、鉄道を利用する場合も、次の「ギザ駅」という小さな駅から乗り降りする。
ラムシス中央駅近辺は、交通渋滞がすさまじくて大型バスが入り込む隙間などないからだ。

さて、像の引っ越し先は、ギザのピラミッド近くに建設中の「グランド・ミュージアム」ということなのだが、2007年完成と言われながら(当然誰一人信じていなかったにせよ)、2010年に延びて、いったいいつ開くのかは神のみぞ知る。

その間、どこに置いておくのだろう?
建設予定地だろうか??
ご存知の方、教えてください。




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