2006年08月09日

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飲み屋の御法度〜横浜某所で内戦勃発〜

これは横浜で起きた話なので『ぶらぶら』じゃなくて『ほにゃらら』に書くべき話かもしれないが、きっかけが「レバノン空爆」だったので、無理やりこっちに持ってきてしまう。

飲み屋では政治と宗教の話は御法度、とは良くいわれるけれど、くしくも我が身で実感することになった、というただの与太話。
悪しからず。

ある晩、よく行く飲み屋で、見るともなしにテレビをみていたら「レバノン空爆」をニュースでやっていた。

「アレはひどいよなあ」と顔見知りがいう。
「アメリカもひどいよなあ」と別の客が調子をいれる。
「マッタクかないませんねえ。いい加減にしてほしいですよ」と、ワタシも同調する。

実は、この件に関しては、自発的に「外で非関係者相手に、できるだけアレコレいわない」と自分に重石をかけている。
なにかしゃべりだしたら、酒の勢いもあって、プッツンときかねないからだ。
まあ突っ込んだ話でなくて、適当に調子をくれる程度で、たまになにか聞かれても「まあ、その話はやめときましょう」と、話題を変えるよう心がけている。

でも、ここで別の客が「でも、アラブのやつらも過剰反応だよなあ」とのたまわった。

いや、この場合、明らかに何にもわかってないアホウを相手になにを言ってもしょうがないので「そうですかね」くらいで話をクローズにもって行くのが大人というものだろうが、「アラブのやつら」という一言が、私の気持ちのどこかに「カチン」と当たってしまったのである。
至極マイルドに表現すると、だけれど。

そこで思わず「いや、そうではなくてですね・・・」と、思わず「説明」を試みたところから、いきなり隣の客と「内戦状態」に突入してしまった。

この客とは顔馴染みだったせいもあって、つい「わかってほしい」などと思った私は愚かだった。なにを言おうが、どんどん論点がずれていき、議論がどんどん不毛地帯の深みにはまっていく。

内戦、泥沼化である。
ずぶずぶずぶ。

しまいに「大体、飲み屋で政治の話なんかするんじゃないよ」ときたもんだ。
おいおい、こらこら・・・。

そこで店のマスターが気がついて、双方にイエローカードを切って、無理やり話題は「ベイスターズは再び五位に『返り咲ける』か」という方面に無理やり変えられた。

尚、ハマの飲み屋では、ベイスターズがんばれ!系の話はOKである。
但し、悪く言うと店内を一斉に敵にまわすので注意が必要だ。
ここはたとえ東京に如何に近かろうと「地方都市」なのである。
他所から横浜に出向かれる方は、ご留意を。

ちなみに「マリノス」については、スポーツバーやサッカーファンの集うところ以外ならば、話題にしても「あ〜そう?」くらいの反応になる。
マリノスが優勝しようがどうなろうが、このチームの勝敗に街はあまり反応しないのだ。

それはさておき・・・

まあ、たいそう不愉快ではあったけれど、とりあえず一つ身を持って実感として学んだことがある。だからそれでよし、としようと思う。
何故、宗教や政治がの話題が、こういう不特定多数の人間が集まるところの話題としてよろしくないか、実によく理解できたのだ。

「宗教」であれ「政治」であれ、各個人の思い入れは様々だが、中には特定の事象にひとかたならぬ愛情を持っていて、ある程度以上の知識などもある場合、なにもわかっていない他人が上っ調子に「間違った批判」なんかすると、批判されたほうは非常に厭な思いをするからなのだ。

中には反論の陣を張る場合もあろうが(すると今回のように座が荒れる)、
黙ってこらえて辛い切ない厭な思いを噛み締める場合もあろう。
政治と宗教というのは、意図せずして誰かを傷つけやすい話題なのだ。

その後、ワタシは「アラブのやつら」という一言が語るイメージは、相も変わらず日本じゃフツウらしいなあ・・・と、実に暗い気分になりながら、家路についた。
ああ、でも、要するにこういうことなのだなあ、と身を持って感じた次第。

だから、飲み屋などで「政治や宗教の話」を、やっぱりしてはいけないのである。




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この記事へのコメント
はじめまして。エンリケさんの知人です。
最近メルマガがないので寂しいです。(-_-)
再開を、首を長くしてお待ちしています。
(ろくろくびになる前にぜひおねがいします)

それにしても、
海外で自分達のために戦ってくれる外国人がいるアラブ世界は幸せものです。
海外で日本のためにここまでしてくれる人を少しでも増やしたいものです。
Posted by あいうえおかず at 2006年08月09日 21:21
はじめまして、初めてコメントします。
イスラム圏(中東ではありませんが)に住んでいたことがあるので、
その嫌な面も知りつつ、とても愛情を持っています。
そして、つい始めてしまった、もしくは始まってしまった、あるいは遠くから聞こえてきた、「政治と宗教の話」でよく傷つきます。
とても共感したお話だったので、つい書き込んでしまいました。

日に何度かはページを開くので、結構ヘビーな読者なのではと勝手に思っています。
これからも新しい記事を楽しみにしています。


Posted by toki at 2006年08月09日 23:51
飲み屋にもしばらく縁がないので行っていませんが、飲まなくても宗教と政治の語れる国トルコでどっちつかずに生きてます。
A党がいいという人にはA党、B党だ断然!という人にはB党を支持して調子を合わせ、ガラタサライだ、フェネルバフチェだ、ベシクタシュだ、なんて生きのいい人相手にはディヤルバクル・スポルのファンです、とか言って気勢をそぎ、ほんとはこの1年、テレビですらマッチを見ていなくて、自分はいったい何者か、と考えることもなく、日々を過ごしています。
Posted by madamkase at 2006年08月10日 02:08
はじめまして。
いつも更新楽しみにしてます。

会社で
「旅行で行ったエジプトが好きになってしまって、
また行っちゃったんです♪」と熱く語っていたら

「イスラム教の人ってなんだか怖いわぁ!」

と大声でのたまわれてしまいました。
そのときのなんともいえぬ気持ちが思い出されて思わずカキコみました。
そんな認識しかまだないんですねぇ…
Posted by うりすけ at 2006年08月10日 23:25
>あいうえおかずサマ

ご愛読ありがとうございます。
そして、休載、申し訳ありません。
やっと湿気の多い季節も去りましたので、なんとかそろそろ再開を、と思っています。
どうぞろくろくびになられませんように・・・。

でも、本当に「日本人を悪くいわれると腹が立つ」という外国の人がたくさんいてくれたら、確かに嬉しいですよね。やはり、現地で受けた様々な好意やホスピタリティーが原動力になると思います。

ワタシもあっちこっちでお世話になってるので、できるだけ外国の人には親切に、と心がけてはいますが、おっしゃる通りだと思います。

どうぞお見限りなく、今後もよろしくお願いします。
Posted by アリーマ at 2006年08月11日 05:47
tokiさま

ご愛読ありがとうございます。
最近は、せめて記事だけでも、と再開しております。

やはり、いやな面はあっても愛着は生まれるもので、あの時はワタシもつい本気で怒りました。

こういう誤解や間違ったイメージを、少しでも何とかできれば・・・という思いではじめた連載やブログですから、へたばってないで、継続して行きたいと思います。

今後もよろしくお願い申し上げます。
Posted by アリーマ at 2006年08月11日 05:53
madamkaseさま

おお、お久しぶりです。おげんきですか?

トルコは確かに、日本と違って政治や宗教の話をわりあいオープンにできるからいいですよね(この辺はエジプトとは違う、自由で良いところでもあります)。

トルコもそうですが、欧米であれば「議論」がきちんと成立するので、激論になってもケンカになったり尾を引いたりしないのです。

イスタンブルが恋しい今日この頃。来年の初夏くらいにでも、再訪できればいいなあ、と思っています。
Posted by アリーマ at 2006年08月11日 05:59
うりすけサマ

そういうイメージ、どうやってもあるんですよねえ・・・。
もう、しょうがないと思って諦めてはいますが、自分のできる範囲でわかってもらう努力を・・・というのが裏目に出た話でした。

でも、自分が経験した「そうでない話」を、ごくフツウに話すことは決してマイナスにはならないと思います。

飲み屋のように「不特定多数」が集まる場所では、面倒くさいことになるので、わからんちんには「あっそう」と流す姿勢も必要だなあ、と思いますし、今後は「泥沼化」する前に潔く撤退しようと思いますが、時事問題に絡まない範囲内での楽しい話は、むしろ積極的にしようと思っています。
Posted by アリーマ at 2006年08月11日 06:09
英国でのテロ計画発覚騒ぎ。やれやれ、これでまた「だからイスラムは!」
の声が・・・
情報がまだ少ないのですがなんかこれも“謀略”のニオイがするなぁ。

飲み屋での「政治&宗教」論議。アリーマさんが女性であるがゆえにこの国では軋轢が増すのでは、という気もします。
いずれにしても「無知蒙昧な輩」のひとりふたりを説得してもせんないこと、やめておきましょ。

僕なら一喝するんだけどネ 『無知は犯罪なのだよ』と。
Posted by min-min at 2006年08月12日 08:24
min-minさん

おっしゃる通りで、そのアホオヤジは、ワタシがオンナだから、ああいう絡み方をしたのだと思います。経緯や展開などを後で考えると、男性相手だったら、きっとおとなしかったと思いますよ。

日本の男性の場合、女性に意見されると反射的に身構える人が少なくないですしね。コトの内容を問わず。これは日本の悲しい現実ですが。

まあ、実に疲れる無駄な時間だったけれど、おかげでひとつ自分なりに学びましたから、一言「マーレーシュ」で自分の中では処理しています。

Posted by アリーマ at 2006年08月12日 12:26
お久しぶりです。しばらくアラブに行っていました。レバノン内戦を気にして帰ってきたら、横浜内戦を目にして驚き! でもたしかに女性だから、言い負かさないではいられない、言い負かされると不機嫌になる・・・などよくありますね。でもアリーマさんの「アラブのやつら〜」に対して説明を試みたくなる気持ちすご〜くわかりました。
 
 
Posted by miriyun at 2006年08月15日 23:40
miriyunさん

お帰りなさい。

きっと、miriyunさんのように、あの時のワタシのものすごく複雑な心境を良くよくわかってくださる方々は、やはり少数派なのだと思います。

まあ、仕方ないですよね。
現実は自覚しなければ。

でも、モサドの諜報部員並(??)の情報操作で「被害者はアリーマ」ということになってはおります。
どうでもいいことだけれど「アラブのやつら」なんていった挙句に、個人的感情で他人を不愉快にさせても、本人になんの得もないことがわかってくれればよいのですが。

とくに戦うつもりもありませんが、やはり「正しい姿」を伝えること、誤解をとくことは、天命の様なものだと思いますが、今後はもうちょっと利口にやろうとおもいます。

お互い、ガンバリマショウ!
Posted by アリーマ at 2006年08月16日 02:23

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