去年の梅は、例年になく長かった気がする。
今年はいつまでたっても咲きはじめなくて、やっと満開!と思ったら、
今日などひどいお天気で風が吹きまくっているので、もう終わりかけている。
さて、桜はどうなるだろう・・・?
とりあえず、せめても、というのも変ですが、三年前の写真をご覧ください。
場所は湯島天神。
実は泉鏡花『婦系図』の、あの湯島天神だから結構期待したのですが、
きれいに刈り込まれすぎて、今ひとつ風情がなし。
ちょっとがっかりしたのを覚えています。
ところで、かの『湯島の白梅』の
「別れろ切れろは、芸者の時にいう言葉・・・」
という新派の名台詞、舞台用のシーンで、原作にはないのだそうです。
「だそうです」というのは、岩波文庫の『婦系図』全三巻は、高校生の時から今現在にいたるまで、私の手元に「積んである」だけだからです。
さて、この神社はかの学問の神様、菅原道真公を祀っているので、絵馬など見ると、受験生の悲願が怒号のように渦巻いています。
で、受験生といえば若いコですから、子供向けに『おみくじロボット』までが。
風情あるべきところで風情ないものを見ると、ちょっとがっくりします。
「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」
菅公ゆかりの地は、いまやすっかりカンコー地なのでした。
おあとがよろしいようで。