さて、28日火曜日。
今日は一周年記年号だ!と気合を入れていた午前中、突然「小籠包」が食べたくなった。
何の脈絡もないが、中華街まで行くのも面倒なので、横浜高島屋にある『鼎泰豊(ディンタイファン)』なる有名店に行くことにした。
結論から言うと、話にならないほどまずかった。
一応冷凍品を蒸したりはしていないので、皮はしっかりしているが、中身が生ぬるくて汁気が薄いのである。ついでに注文した青菜炒めは、火が通りきっていない上に過剰に塩辛い。
小籠包の味付けも、やはり甘味と塩気が強すぎる。
台湾料理というのは、どこで食べても味がくどい気がしてならないのだが、ここもその類。
まあ、そもそもこういうデパートや駅ビルの類に出店する飲食店で、当たり率が限りなく低いのは自分でもわかっているから、特に腹もたたない。
そりゃあ、テナント料が高くて、一見客の多い場所で、しかも放っておいても集客に困らない場所だ。
味と内容から真剣味が引かれて、テナント料が上乗せされるのは、自然の成り行きということだろう。
でもそういえば、台湾料理については台北に出張した当家特派員も、同じことを言っていた。
現地のかなりいい店に連れて行ってもらっているのだが、なんだかどうも「口がぐったりくる感じ」がするんで、黒服に「ここの隠し味は何かあるのかな?」ときいたらば、胸をはって『味の素』を恭しく見せてくれたそうだ。
だから、そうではない台湾料理のお店を、どなたかぜひ教えてください。
尚、不味い小籠包を食べながら「デンマーク、デンマーク・・・」と呪文のように思い続けた私。
帰り道、おやつに「デニッシュ」を衝動買い、ついでにアクアビットを買い込んでしまったのではありました。
それにしても、日本の高級菓子パンの中から、歴然とした「デニッシュ」が消えていたのには驚いた。
ドイツ風のブレッツェルの横に、パン・オ・ショコラが置いてあり、デニッシュがあったと思ったら「あんダニッシュ」だ。さらに視線を飛ばせば、おなじみの「カレーパン」「メロンパン」が並ぶ。
日本人の食に対する柔軟性は世界一だ。
すごいなあ、と妙に感心しながら、ぐるぐる巻いたのにレーズンを混ぜて砂糖がけした「記憶にある限り一番デニッシュなデニッシュ」を一個買った。
単に「レーズン・ロール」とか書いてあったんだけれども。