年末年始は夫の郷里で過ごした。
熊本の某所である。
以前もご紹介した、某温泉に初湯に出かけた。
義母とお風呂につかっていたら「お孫さん?」と言われた。
いえ嫁です、と答えた。
これで気分を良くするのは、典型的な中年のオバハンであろう。
それはわかっているのだ。
で、それをオットに言ったら、馬の子と間違われたかか?と。
馬が温泉に来るか! ふん!!
しかしとりあえず気分はよい。
そういうのは、嬉しくないほうがおかしいでしょう?
翌日は熊本市内に泊まった。
熊本の繁華街をオットと歩いていたら、突然ワタシにすりよる若い男子一名。
「どーですかー、サービスしまーす!」
と、見せる写真は、豊乳を脇で引き締め、乳間を見せる女子数名。
「それ、なに?」
「おXぱい、モミモミ!」
唖然とした。
九州というのは全般に、ある線を越えると東京近郊よりも
かなり性的におおらからしい、という印象はあったが、
カップルのしかも女性のほうにこういう客引きがくるとは、
なんとも熊本の性風俗は結構世紀末…地方文化は多様だな、
と驚きつつ、あくまでも参考までに
「夫婦料金て、あるの?」
ときいてみた。
「・・・へ?・・・」
ふと見るとポン引き、腰が引けている。
私の横には、巨大な男が「なに?」と剣呑な顔つきで立っている。
「あ、あの、すみません・・・女性、なんですね・・!」
本人一瞬、何のことやらわからず、ぽかんとしているうちに、
オトコは素早い後ろ走りで消えていた。忍者のようだった。
で、顛末を理解した瞬間、グーを虚空に振り回したけれど、
それだけで終わる。
「あ、女の子だったの?」
という言葉は、昔からきいているから驚かない。
若ければ「ボーイッシュ」という美しい言葉がある。
しかし、不惑をとうに過ぎてフーゾクのポン引きに誘われる私は、
いったい何なのだ?!
オットに顛末を話したところ
「また馬の子に間違われたわけだな」
というわけのわからん〆でおわったのだった。
ぶーぶーひんひん。
以上、新年の椿事でございました。