2005年12月02日

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中東犬猫話 其の一 〜中東の犬猫の名前って??〜 Vol.1  【第38話】

●『東大病院』の待合室にて

のっけから『中東ぶらぶら』でもなんでもない話になる。
お許し願いたい。

数年前、我が実家の大婆猫クロミさんの具合が悪くなった。
ガンの疑いあり、とのことで、早速近隣の大学病院で検査ということになり、
たまたま一番近いのが東大病院だった。

各種病気の見本市のごとき我が家系で、考えてみれば東大病院にかかったのは
クロミさんだけだ。「家畜」のほうですが。「人間」でなくて。
で、意味もなく感慨を覚えながら待合室にいると、順番を待つ「患畜さま」の
ご立派なこと。呼ばれる名前もすごい。

「榊原ジュスティーヌさま〜」
「柏木ウィリアムサマさま〜」
「松平エリザベスさま〜」

すると、待合室中の視線がジュスティーヌ様などに集中するのである。
エリザベスさまの場合、飼い主が「リズちゃん行きますよ」とか言っていた。
確かに高貴なお顔立ちのアフガンハウンドでしたけど。

でも中には
「坂本ポン太く〜ん」
「山田タマちゃ〜ん」
「田中金太郎く〜ん」
というのも間に入って、その都度待合室の空気が微妙に和む。

ついでにもっとどうでもいい話をすると、そこには三回通ったが、
その都度必ず「元ヤンキー系の若い飼い主グループ」がいた。
平均3〜4名で一匹連れてきているのが、なぜかいつもプードル、ポメラニアン
等の白い長毛小型犬だった。名前まで確認できなかったのが残念である(?)。

で、うちは「山口クロミ・・・さ〜ん」と、いう微妙な間をもって呼ばれた。
山口じゃないんだけど。実家の猫ですから。


●中東圏における犬猫の名前調査

クロミさんは、残念ながらその半年後に世を去った。
享年19歳であった。あと数ヶ月頑張ればハタチの大台に乗れたのだが、
天命だから仕方なかろう。

さて、何故こんなどうでもいい話を始めたかというと、待合室の話から
「中東の犬猫の名前はどうなっているのだろうか?」とふと思ったからだ。
で、調べてみたものの、あまり目覚しい成果は得られなかった。

私設特派員を駆使して中東各地で
「犬猫を飼っているか? 名前はなんだ? よく聞く犬猫の名前は?」
という質問を流してもらったのだ。
実は結構調査に手間と時間をかけたテーマだったのではある・・・。

結果はまあ、予想通りといえば予想通り。
「犬猫などに名前を付けて呼ぶ習慣はない」ということであった。
私設特派員こと夫は「何でそんなことをきくのだ?」と不思議がられたとの由
(基本的に商談中なんだから、不思議がられるのも無理はなかろう)。

要するに、彼の地ではまだ犬猫をペットとして可愛がる習慣がまだ根付いて
いないのだ。
もちろんそういう人もいないわけではないが「タマ」だの「ポチ」だのという
一般的な名前が頻出するほどではない、ということらしい。

でも、私がいた当時のカイロでは、富裕層の間で血統書つきの犬を買うのが
「高尚な趣味」として流行りはじめていたようだった。
ゲジーラ・クラブという高級スポーツクラブに行くと
「高級犬同好会」のような一群が犬を遊ばせていた。
なんか見たような種類がいるなあと思ったら、飼い主が得意げに近寄ってきて
「これは『アキタ』だ。『シバ』もほしいと思っているのだが、
どうにかならないだろうか?」と相談されたこともある。

「相談ついでに是非お茶でも飲もう。ランチでもどうだ」というので
「要するに彼は『日本種』が好きなわけね」ということで御辞退申し上げた。
後で聞いたら、彼はクラブ内で犬を見ている『日本種』の女性にせっせと
声をかけていたらしい。
ボクサーに狆を掛け合わせたような顔のオヤジで、実害はなかったようだが。

猫についても、家で飼っている知人はいなくもなかったが、必ず聞かれるのが
「どんな猫を飼っているのか?」ということで、犬の場合と同様にブランドが
大事だったらしい。
「トルコ生まれの駄猫」と答えると、
「何でそんな猫をわざわざ飼っているのか?」とまでよく言われたのである。
大きなお世話だわい。

帰国の時には「猫をどうするの?」とよくきかれた。
「連れて帰る」というと「気でも狂ったのか」とまで言われたものだ。

と、いうことで、自分の家で家族同様に犬猫と暮らすという習慣は、
エジプトでは一般的でない。

(つづく)

「アリーマの中東ぶらぶら回想記」(38)
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