2005年12月31日

2005年も終わり間近ですね

2005年も終わり間近。3月3日の桃の節句から始めて9ヶ月間でしたが、
ご愛読ありがとうございました。
性懲りもなく来年も続けますので、よろしくお願い申し上げます。

アラビア語でこういうとき
「コル・サナ・エンタ・タイエブ」といいます(エジプト弁になまっています)

厳密に言うとこれは男性一人に言うパターンで、女性の場合は「エンタ」でな
く「エンティ」、男女問わず二人以上の場合は「エントゥム・タイエビーン」。

実に便利なのは「良いお年を」も「あけましておめでとう」も「お誕生日おめ
でとう」も、ついでにいえばラマダン明けでも使えるところです。

それでは、コル・サナ・エントゥム・タイエビーン!  

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エジプトとキリスト教 其の二 〜キリスト教源流の地〜 【第42話】

●キリスト教の聖地巡礼

エジプトというのは実は、キリスト教の源流ともいえる地だ。
ツーリズムの中で確かに単なる観光の比重は大きいが、実は「巡礼」という部
分も馬鹿にならない。

一般的なツアー構成は、カイロからルクソール、アスワンと遺跡を回るパター
ンだが、実はひっそりと定番がもうひとつある。
カイロに一泊後、西に向かい、バスで陸路スエズ運河を越えてシナイ半島を突
っ切っていくツアーだ。
タバという国境の町までエジプトの手配で行き、そこからイスラエルへ入国す
る。

シナイ半島にリゾート以外に何があるのかって?
あります。あるんですよ。

案外ピンとこないものだけれど、映画『十戒』を思い出していただきたい。
エジプトを追われて西の荒地を放浪していたモーゼが、その妻と出会ういわゆ
る『出会いの井戸』はシナイ半島だし、神の啓示を受けた『燃えるシバの木』
もそこにある。エジプトで苦難にあえぐ、ユダヤの民を連れて渡った海は『紅
海』であり、神から『十戒』を賜ったのは『シナイ山』。
モーゼの物語の舞台はシナイ半島なのだ。
スエズから35キロくらいの地点には、苦い水の沸く泉に杖を投げ込み甘い水に
変えるという秘蹟をモーセが行った『アイン・ムーサ(モーセの泉)』もある。
時代はラムセス二世とその息子メレンプタハの時代だ。

そう、巡礼ツアーが飛行機で安直に飛ばず、ひたすらバスで丸一日かけてシナ
イ半島を旅するのは、こういった秘蹟の地を回るためでもある。

『燃えるシバの木』と『出会いの井戸』は、いずれも聖カトリーナ修道院にあ
る。
ちょうどシナイ山の中腹にある、ギリシャ正教の修道院だ。
この辺混乱しやすいのだが、後述するエジプトは紅海のカイロ側にある修道院
はコプト教のものだ。
ギリシャ正教とは同じ東方正教なのだが、宗派が違う。

聖カトリーナ修道院は、元々は東ローマ帝国が建立したものだ。

ものすごく単純に言ってしまえば、アレクサンドリアを中心に広がったコプト
教とは逆方向の、コンスタンティノープルから流れてきたもので、発生元が違
うのだ。
こんな説明だと顰蹙を買いそうだが、詳しく書くとあまりに細かくなりそうな
ので(どんどん墓穴を掘りそうだし)、あ、そう・・・くらいで読み流してく
ださい。


●シナイ山ツアー

実はこの巡礼ツアーは、ガイド泣かせなのだ。
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2005年12月30日

初公開!

アブシンベル大神殿と怪しい東洋人051230この怪しい東洋人は、ワタクシの私設特派員も兼務している。

友人らは「ご主人様」と呼びなさい、といつも言う。

で、かつての恩師に「うちの主人が・・・」といったら、
「貴女のような人でも『主人』という言葉を使うんですねえ、いや、一時期『夫』を『主人』と呼ばない人たちがいたでしょう」
と不思議がられた。

「だって先生、私の友達はみんな『アンタのような猛獣を立派に飼いならしてくれているんだから、ご主人様で間違いない』って言ってます」

身長183センチ、体重は自称95キロ(そんなはずはない)。
でも、子供の時から肉食が苦手だ。

「ご主人、ナニ食べてあんな体になったんですか?」
という問いには
「象だって、河馬だって、水牛だって、プロントザウルスだって草食じゃないですか・・・」と、過去13年間オノレに言い聞かせてきたことを、そっくり答えることにしている。

ちなみに背後にあるのはアブシンベル・大神殿です。  
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2005年12月27日

最近のタケゾウ

タケゾウ箱座り近影。六月にアップした写真を見ると、確かに太ってはいるけど、ガタイもいいし、なにしろ顔がでかいのでデブ目立たず。
でも語彙豊富だったのに、最近は"腹減った"、"ゴハンまだ?"に限定されつつあります…

(後記)現在タケゾウは行方不明です。見かけた方はご一報ください。(涙)


  
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2005年12月26日

クリスマスのおすすめ本

中東でも何でもなく、ただなんとなくお気に入りの絵本を三冊。

『絵で見るナイル川ものがたり―時をこえて世界最長の川をくだる』
アン ミラード (著), 松沢 あさか (翻訳)

絵本ですが、書き込みが細かく、子供と一緒に大人も楽しめます。
エジプト史に関心のある方は必ず楽しめます。



『聖なる夜に―A SMALL MIRACLE』
ピーター コリントン (著)

ちょっとお疲れの方に。文字のない、絵だけの聖夜の物語。


『猫の本―藤田嗣治画文集』

ちょっと好きだなあと思っているような人に、こんな本をもらえたら素敵だな、と思います。
私は自分で買いましたが(フン)。

  
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岩波 キリスト教辞典

『岩波 キリスト教辞典』

私の虎の巻その三、である。
安価に入手できる同様の本がなかなかないので、御役立ちの一冊ではあるが、
同シリーズの『イスラーム辞典』に比べると若干内容は軽量か。
まあ、あの本が出来すぎているのだ、と思うべきなのだろう。




  
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イラン関連のブログ


『イランという国で』
http://sarasaya.exblog.jp/
イラン在住の日本語教師の方が、お料理や仕事など、イランの生活を写真とともに紹介されています。

『写真でイスラーム』
http://mphot.exblog.jp/
写真を中心にイランのさまざまな風景が、高いところからも近いところからも興味深く紹介されています。  
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2005年12月23日

エジプトとキリスト教 其の一 〜クリスマス雑感〜 【第41話】

●クリスマス雑感

はたと気づけば、もう今週末はクリスマスである。
まあ、たとえ見たくなくても、11月に入ったと思ったら、どこもかしこもクリ
スマス一色になってしまったから「ああ、今年も終わりだなあ」などと思って
いた。
でも、ふと気づけば今週末・・・時のたつのは早い、とありきたりなことを思
う。
毎年のことだけれど。

日本に帰ってきて6年近い。
帰国時の逆カルチャーショックは、行った時より帰ってきた時のほうが強烈で、
まあよくいろんなことにビックリしていたものだ。
なかでも「ほげ?」と全身ハテナマークになったのが、日本のクリスマス商戦
の早さだった。

「ナンデまだ11月始めなのに、ツリーがライトアップされているのだ??」

話のわかりそうな同僚にきいたら、何でも年々早まって、最近はこのくらいに
落ち着いたのだということだった。
「アドベントはまだだよ」などと口走らなくて良かった。

まあキリスト教的行事のいくつかが、八百万(やおよろず)の神の国にして商
魂たくましく、お祭り大好きな国民性に、実に見事に咀嚼吸収された結果であ
ろう。
野暮は言うまい、と思いつつ、いつもちょっとだけ複雑なのではある。
まあいいや。


●クリスマスを待つ『待降節』

本来ならば、クリスマスのデコレーションはアドベントとともに始まる。
アドベントというのは「待降節」または「降臨節」と訳されている。
クリスマス前の四番目の日曜日から始まり、この間に心を清め主の降臨を讃え
る準備をいたしましょう、という期間だ。
教会には、四本の蝋燭を立てた樅の木の輪(クランツ)が吊られる。
一週ごとに一本つけていって、四本目が燈るとクリスマスだ。

だから、なんとなくクリスマスのセールなどというのは11月の末頃から始まる
ものだと思っていた。
かなり前は日本でもそうだったような気がする。
でもまあ、本人は中学生の頃に「馬鹿らしいからやめた」と文字通り神をも怖
れぬ暴言を吐いて以来、お付き合い程度にしか教会に出入りしていない、実に
不良なクリスチャンなので大きなことは言わないで置こう。

ヨーロッパ諸国では、アドベントとともに街がクリスマスの色に染まる。
アメリカは良く知らないが、同じなのではないかと想像する。
一年住んでいたミュンヘンではクリスマス・マーケットが始まって、ツリーの
飾りやら置物やら、ホットワイン(グリュー・ヴァインという)やら食べ物の
屋台やらが旧市街の目抜き通り一杯に出て賑わう。
ニュルンベルグの市が有名だが、こちらは人込みもすごい。
個人的には、小さな町で地元の人がこじんまりやっているような市が、いい雰
囲気で好きだった。

何が楽しみで出かけるかって、やっぱり右手にグリューヴァイン、左手にソー
セージの状態である。
しんしんと雪の降り積む中、大なべで温めてシナモンなどで香りをつけてちょ
っと甘味をつけたグリューヴァインというのは、ホントにまるっきり楽しくも
何ともなかったドイツの冬では忘れがたい思い出となっている。


●そして、エジプトでは・・・

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2005年12月21日

トヨタカップ

本来サッカーに関心が薄いワタシだが、
エジプトのアル・アハリーVSサウジのアル・イテハド戦は一応TV観戦した。

しかし、サウジアラビア対エジプトをして「アジア対アフリカ」となると、
なんだかちょっと妙な感じである。
FIFAって、変な組織だ。

ゲーム内容などはあれこれ言えるほど知らないし、
土台この寒い中屋外でスポーツ観戦をする根性はないので、
国立競技場に行こうなどとは念頭にも浮かばなかった。

でも、スタンドで横浜在住のサウジ人サポーターが黄色いユニフォームを
配りまくっていたり(毎晩レバノン料理の『アル・アイン』でとぐろを巻いて
いる連中に違いない)、スタンドの中東系サポーターが全員着膨れ状態で
コロンコロンだったり、挙句に虎の着ぐるみのオッサンまで現れて(イテハド
のサポーター。虎系のファンというのは、どうも行動様式が洋の東西を問わず
似ているらしい)、これは観戦に行くべきだったなあ、と激しく後悔した。

結局一人エキサイトして「ヤッラー!!」などとテレビの前で吼えていたが、
アハリー悲しくも敗戦。
エジプト国内の悲嘆が海を越えて寒風とともに伝わってくるようであった。
いや、ワタシは部屋にいたんですが。

それにしても、サウジでもエジプトでも日曜日は普通のウイークデイなのだが
(休みは金曜日)、昼過ぎはどこもかしこも開店休業だったろうなあ、などと
想像していたのだった。

ともあれ、国立競技場に舞い散る粉雪を見た時は、両チームあまりに可哀想で
うっすら涙がにじんだ。
よりによって、こんな日でなくってもねえ。

テレビの解説で「サウジアラビアの選手たちは、初めて見る雪かもしれませ
ん!」とか言ってたが、エジプトだって同じことです。
「気温はカイロと大して変わりません」て言ったって、寒さの質が違うし、
雪なんか降らないんですっ!
「最初の10分ほどは動きが悪く・・・」って、そりゃあそうでしょうよ、と、
なんだかんだと一人で無意味なツッコミを入れて、案外楽しい観戦ではあった。

それにしても、本当にスタンドに行けばよかった。
これは本当に悔やまれてならない。  
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2005年12月20日

チャイ・ブレイク/ Pakistan

チャイ・ブレイク/ Pakistan
http://chaibreak.exblog.jp/

パキスタン在留6年の方のブログ。面白い視点でなかなか見えないパキスタンの姿を
紹介しています。
フロンティア旅行手配の老舗、Cox & Kingsパキスタン支社からの発信でもあり、旅
行情報などもいろいろあります。  
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2005年12月17日

中東犬猫話 其の三 〜犬たちの受難〜 【第40話】 Vol.2

●深夜の野犬狩り

犬の話に戻ろう。

私がはじめてカイロに行った1980年代末から比べて、十年ほどの間に町の野犬
はずいぶん減った。
最近では夜歩きに金属バットなんていうこともないだろう。
何しろ、やるといったら徹底的にやるエジプト政府、どうもある時期
「野犬一掃作戦」に出たらしいのだ。

カイロに行ったばかりのころ、深夜にパァン、パァンという音が良く聞こえた
ものだった。
何だろ、爆竹?などと思って、たまに耳を澄ましていると、パァンの後に
「キャイーン」という悲鳴・・・まさかと思って知り合いに聞いたら
「野犬狩りだよ」とあっさり言われた。

・・・ていうことは、あれは「銃声」・・・?!
するとその後の「キャイーン」は・・・と、背筋がちょっと冷たくなった。
確かに、いつもうようよいる犬が、なんだか今日は突然少ないなあ、
と思うことはあったのだが、あの「パァン」「キャイーン」と頭の中で
つながっていなかったのである。

そんなわけで最初は妙に気分が暗くなったのだが、慣れというのは
恐ろしいもので、半年もすると「ああ、またやってるなあ」くらいの感覚に
なってしまった。
殺される犬はかわいそうだが、私も実際に群れに囲まれて相当肝を冷やした
ことがあるのだ。
たまたま昼日中で、気がついた通りすがりの人たちが棒やら石やらで追い払っ
てくれたから良かったようなものの、バッグ一つない手ぶらで応戦しようにも
敵は十匹ばかり。
「へっへっへ・・・」みたいな顔つきで、ぺろりんと私の脛をなめてくる。
こういうとき、知らん顔をせずにちゃんと誰かが助けにきてくれるのは、
エジプトのいいところだと思う。

徹底掃討作戦が功を奏したか、現在カイロ市内中心部で野良犬は目立たなく
なったはずだが、まだ郊外や地方などでは徹底していないとも聞く。
犬好きにはつらいかも知れないが、狂犬病の恐れもあることだし、カイロに
限らず中東界隈では、気楽に野良犬に近づいて触れたり餌をやったりするのは
やめておいたほうが無難だ。


●軍用犬に防弾ジャケット

エジプトに限らず、イスラーム圏では犬を屠殺することに抵抗が薄い。
世相が荒れている時などは、かつてのカイロのように簡単に銃を向けられる。

これは去年の話だが、イラク駐留の米軍では軍用犬に防弾ジャケットが
支給されたそうだ。
なんと一着1000ドルなり。
でも、軍用犬の訓練育成には何でも一匹6万ドルもかかるとか。
イラクの群集の銃弾で野犬並にむやみと撃たれていてはたまらないし、
何よりも「自分たちのパートナーを守るため」という。
しかも、反米気運の高い中である。
文字通り「アメリカの犬」ということになったら、もう格好の標的だろう。
一匹につき1000ドルのボディーアーマーくらい、安いものだということである。

防弾ジャケット、役に立ってくれているといいのだけれど。

余談だが、カイロのホテルに勤務していたころ、この「アメリカの軍用犬」は
何度か見たことがある。
勤務先はアメリカ大使館御用達だったので、VIPがくれば必ず関係者が
ホテル中を埋め尽くしたものだ。
カイロの各国大使館は、少なくとも先進国に関しては基本的に大臣クラス以上
のVIPのミッションが宿泊するホテルはほぼ固定していた。
裏動線まで把握して、使い慣れたホテルが警備上都合がよいかららしい。

アメリカ大使館の場合、ホテル内の宴会場にPXまで設置する。
ホテル関係者なのをいいことに、へらへらと入っていって覗いたら、
バドワイザーが一缶90セントだった。
「売っておくれ〜」と一度ダメもとで頼んだけど、だめでした、ハイ。

で、軍用犬も遥々アメリカからやってくるのである。
もう見るからに毛並みも姿も良いジャーマン・シェパードたち。
たまたまエレベーターのなかなどで会って「時差ぼけとれたかい?」と、
頭などなでても、一瞥くれるだけで反応なし。
「任務中なので悪しからず」と、慇懃に無視された感じがしたものである。
犬に恐縮するワタシなのであった。

「犬がホテル内をうろついている!」
「なんと汚らわしい!!」
などなどとブーたれるエジプト人スタッフもいたが、ワタシは内心
「キミたちより、おりこうかもよ」と呟いていたのであった。
そんなことを冗談でも口にしたら、ホテル中を敵にまわすので、
もちろん口に出さなかったけれど。


●言ってはいけない言葉

犬はアラビア語で「カルブ」という。
これはエジプトのアーンミーヤもフスハーも同じだ。

日本で「犬畜生にも劣るやつ!」などと言うが、イスラーム圏では
「この、犬!」というのはもっと激しい罵りの言葉になる。
これは、基本的に言ってはいけない。
言われたほうは、完全に逆上すること間違いなしだ。
陰口をたたく時も「あのカルブ!」などと誰かか言ったら、言われた相手は
完全に侮蔑されきっている。

もうちょっとマイルドに「この馬鹿」くらいだと、ロバがよく出てくる。
「ホマール」という(フスハーで「ヒマール」)。
本来、よく働くし、預言者ムハンマド自身も可愛がっていたというので、
宗教的に不浄ではないのだが、頑固頑迷の代名詞のようになっている。
まあ、人をののしるのは基本的によろしくないことだけれど、カルブよりは
ホマールのほうが救いがある。

さて、それで、キリスト教圏では口にできるがイスラーム圏では間違っても
言ってはいけない動物は「豚」だ。
「ハンジーン」、フスハーで「ヒンジーン」。
言った瞬間、間違いなく、どんなに相手が悪くても言ったあなたの人間として
の品性が疑われる。
実際この単語、口にするのも汚らわしいようで、言う時は大体口をひん曲げて
顔をしかめているくらいだ。

彼の地にいかれる方は、どうぞお気をつけあれ。  
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2005年12月15日

中東犬猫話 其の三 〜犬たちの受難〜 【第40話】 Vol.1

●犬の生活

イスラームの国々で猫がのんきに暮らしている一方で、犬たちの生活は
大変厳しい。
前回前々回で書いたように「不浄」で「不潔」で「下賎」とされているからだ。
歴史に「ればたら」は禁物だけれど、もしあの黒い犬が預言者ムハンマドの
手に噛み付かなかったら、ここまでひどいことになっていなかったかもしれない、
と思えば、なんだか不憫ではある。

例外のサルーキ(前号参照)にしたところでコーランで「犬にあらず」と
なっているから大事にされている。
役に立つから許してやろう、ということだろう。
また、遊牧と狩猟を生活の基とするベドウィンたちは、本来猫を嫌い、
サルーキというこの狩猟犬と寝食をともにして可愛がったという。
都市生活者だった預言者ムハンマドが、この辺の事情を汲んだのかもしれない。
たかが犬猫といっても、やっぱりこの辺は「政治的配慮」というやつだろうか?

そして、現在に至るも、受難の日々は続いている。

たとえば、イランでは犬をペットとして飼うこと自体がイスラーム法に反する
とされて、外で散歩をさせていたら宗教警察に連れ去られてしまった、などと
いう話も聞いたことがある。
でも、アフガニスタンとの国境が麻薬取引の温床となっており、その対策で
ついに何年か前に「麻薬犬」が導入されたとやら。宗教法上で特例を設けたとの
ことである。

ヨーロッパから送り込まれたジャーマンシャパードの一隊、ちゃんと可愛がっ
てもらえているのか、ちょっと心配ではある。


●治安上の不安は「夜盗」ならぬ「野犬」

これだけの扱いを受けていても、町には野良犬が徘徊する。
そんなに嫌われているんなら、何だってこんなに犬が多いのかねえと不思議に
なるくらいだ。

で、犬というのは群れる。
この群れは確かにタチが悪くて、本当に人を襲ったりするのである。
冗談抜きで、十余年前のカイロの駐在員は、深夜に人気のない町を歩く時には
ゴルフのアイアンやら金属バットやらで「武装」していたものだ。

誤解が多いようなので一応付け加えておくが、この場合男性であれば、
怖いのは犬で人間ではない(女性はまたケースが違うが、下手すると日本より
安全かと思われる)。
テロのイメージで、中東全域が恐ろしく治安の悪い剣呑なところのように
思われてしまっているが、日常生活を送る上での一般的な治安は非常に良い。
だからパリだのマドリードだのローマだのという
「とっても治安の悪い都市(固定イメージ)」
に出かけるとなると、普段のんきに生活しているだけにものすごく
緊張したものだった。

もちろん、戦後の混乱が続くイラクなどの数カ国や一部の国の国境地帯などは
別だが、中東では基本的に日常生活上の治安は良いのである。
そういう意味では、下手な欧米の都市部よりも住みやすい。
すり、空き巣、引ったくりなどの事件はあるけれど、日が落ちた後の街歩きは
遥かに気が楽なのである。

(つづく)  
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2005年12月14日

我が家のバステト・コレクション

ベステト我が家のバステト女神たち。
青いファイエンス焼きのレプリカが実は一番好きなのですが、なんとなく友人知人にあげてしまって、現在買い付け担当者を現地派遣中です。  
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犬、昼寝中

寝る犬1小春日和の昼下がり、横浜は桜木町駅地下鉄入り口。カイロでは、ない。まさか病気か行き倒れか?
もしもーし、と声をかけたら、んー、とこっち見て目をしばしば。ホントにただの昼寝かいっ?!オドロキました。


寝る犬2しかし、別のとある日、そこそこ混んだ京浜東北線では、介護犬が昼寝中…踏まれたらどうする!とちょっと心配…。

日本は犬には平和な国だ。
  
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2005年12月13日

ねこ 改装版―その歴史・習性・人間との関係

ねこ 改装版―その歴史・習性・人間との関係』 木村 喜久弥 (著)

猫好きのとある研究者が、あれこれと猫についての逸話や歴史を集めて一冊の本にした。
いかにも学究らしく、単なる猫好きのアレコレ話よりも突っ込みが深い。

著者は1921年静岡の生まれで、1959年に亡くなっている、と奥付にあった。
アメリカ経済史と中南米古代文化が専門だった、との由である>
  
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2005年12月12日

中東犬猫話 其の二 〜聖なる猫、賎なる犬〜 【第39話】 Vol.2

●古代エジプトの猫の神

そんな現実的な理由もあって猫と人が暮らし始めた古代エジプトは、八百万
(やおよろず)の神を祀る国でもあった。
こうした宗教の場合、怖れ敬われる対象は高位の神となり、単純な愛情や喜び
の対象は卑近な神となる。
猫はバステトという女神として畏怖よりは愛情を受けた。
こういう至高というよりは卑近な神様の常で、この女神の具体的な神性は今ひ
とつあいまいだ。
太陽神の使者にして守り神、愛の女神、多産の象徴などなど、漠然とした定義
が山ほどあって、読む本ごとにいろいろなのである。
ようするに「猫の神」ということなんだろう。

なおこの時代にも「猫虐待禁止令」が徹底し、虐待するなどもってのほかだっ
たという。

(バステトの像 ルーブル博物館所蔵)
http://de.wikipedia.org/wiki/Bild:Egypte_louvre_058.jpg

太陽神ラーを最高神とする古代エジプトでは、猫の姿も神聖なものと見えたよ
うだ。
「あの目」である。
太陽とともに月も神聖なものであった国で、陽光の強弱で瞳の大きさを変える
姿は神秘的だったに違いない。

彼の国では、大事な動物、聖なる動物をミイラにして祀る習慣もあって、猫の
ミイラも大量に出土している。
ベニ・ハッサンという遺跡では、なんと30万体の猫のミイラが出土したとい
うから、愛され方は尋常でない。

尚、カイロ考古学博物館には、こういった動物のミイラを集めた一室があって、
猫はもちろん猿、鰐、馬など、さまざまな動物のミイラが展示されている。
関心のある方は、どうぞお立ち寄りあれ。

この時代の猫にまつわる話は山ほどあって、ヘロドトスは「エジプト人は家が
火事になると人より先に猫を救い出した」と記しているし、敵国との戦いでは
猫の群れを最初に置かれたせいで攻撃ができずに惨敗したり・・・と、結構極
端な愛情が注がれていたのが良くわかる。
何しろ当時の聖職者など、日がな一日じっと動かず眠っていられる姿を「内省
的」と崇めたそうだ。
ものは言いようである。

当時(といっても2000年近く期間はあるが)猫は海外「連れ出し」御禁制でも
あった。
それでもこっそりと連れ出したのはフェニキアの商人だと言われており、ヨー
ロッパに家猫が伝わった次第。連れ出しの理由はどうも「船のねずみ番」だっ
たらしい。

また、女王クレオパトラで有名なプトレマイオス朝の時代、当時のタイである
シャムの国にエジプトの猫が献上されて、シャム猫の起源になったそうである。


●聖書と猫

ところで、ついでにユダヤ教、キリスト教に目を向けると、こちらは徹底して
「アンチ猫」である。
猫が魔性というイメージもキリスト教がもとだし、聖書など猫のネの字も出て
こない。

ユダヤ教の場合は、古代エジプトの圧政下で差別され、苦難の日々を過ごした
恨みの裏返しで、猫を嫌うようになったともいう。
御存知のごとく、映画『十戒』でも有名なモーセの物語で、ユダヤの民の逃避
行を追ったのはラムシス二世の息子、メレンプタハの一隊である。

キリスト教の場合は、やはりヨーロッパ土俗の信仰で猫が女神として崇められ
ていた、その裏返しという側面があるらしい。
そもそもカソリック教会が攻撃的なほど権勢を延ばしていたころ、教皇の誰か
が大の猫嫌いだったんじゃないの・・・というのは、私の単なる想像だけれど。

ともあれ、イスラーム圏の猫たちは、犬と違ってのんきに生きている。
たまにグインと伸びをしていると「アル・ハムドリッラー」などという声が、
どこからともなく聞こえる気がするカイロの街角である。
  
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2005年12月11日

中東犬猫話 其の二 〜聖なる猫、賎なる犬〜 【第39話】 Vol.1

●猫は聖なり

イスラームでは、猫は大事にすべき動物とされている。
どうも伝承などを読んでいると、預言者ムハンマドがたいそうな猫好きだった
かららしい。

何しろ、二度目の妻のアイーシャなどは、猫が食べた皿で食事をして平気だっ
た、というくらいである。飼い猫もいて、各文献資料などを見る限り、まるっ
きり「猫かわいがり」状態である。
故に猫らはモスクはお出入り自由だし、猫の虐待はイスラーム法で禁止されて
いる。
猫版『生類憐みの令』である。
イスラームではそもそも罪のない生き物の虐待を戒めているのだが、猫は別格
だ。

一方で犬に対しては、たいそう冷たい。
「その他大勢」の生き物としてむやみな虐待は禁じられているものの、モスク
に入ったら徹底的にお清めをすべし、犬が水浴びした水は沐浴不可、犬が嘗め
た容器は七回洗え・・・と、まあ猫の甘やかされ具合とは雲泥の差だ。

単純にムハンマドとその一家が猫好きであった、という事情はどう見てもあり
そうだ。
じゃあ、犬はどうかというとどうも逆だ。
一説にムハンマドの手に噛み付いたことがあるかららしい。
「黒い犬は悪魔の遣いだから殺してしまえ」とまで言われているところを見る
と、黒い犬だったのかもしれない。生き物の無意味な殺生を禁じるイスラーム
では、珍しい一節だ。

ただし、犬でもベドウィンたちが昔から牧羊犬として大切にしてきた「サルー
キ」という種だけは「サルーキは犬にあらず。これはアラーの神が我々のため
にお恵み下さった贈り物である」という但し書きがつく。
如何にも荒地を駆け巡る姿がふさわしいかっこいい犬種で、今でも世界に愛好
者がいるようだ。

http://en.wikipedia.org/wiki/Saluki
(サルーキの写真)


●猫が愛されたわけ

好きだから好きなのだ、といってしまえばそれまでだ。
個人的な好悪は無視できないと思う。
ただ、オリエントの歴史、特に古代エジプトの時代まで遡ると、愛玩動物とし
ての猫の歴史は長い。
そのあたりの影響はあるのかなあ、と考える。

イエネコというのは、リビアヤマネコが家畜化されたものと考えられている。
紀元前1500年以降の古代エジプトの壁画には猫がよく描かれている。
ファラオの玉座の下でくつろいでいる姿まである。
犬は狩猟犬などは出てくるが、ファラオのそばでごろごろしている暢気な姿な
どはついぞ見かけない。

好き嫌い、というところを別にすると、要するに猫は便利だったのだろうなあ、
と思う。
古代エジプトというのは豊かな農業国で、小麦など穀類の管理が国家の重大事
であったといっても良い。
で、穀類の敵といえばネズミだが、猫を放しておけばせっせと捕まえてくれる
のである。
もちろん人類のためにやるわけではなくて、自分らが食べるために自発的にや
るのだが、特に訓練せずとも勝手に役に立ってくれるのだからありがたい話だ。

猫嫌いの人たちに言わせると、猫は馬鹿だというし、実際あきれるほどオバカ
なところもあると実際に飼っていて思う。
ただ、犬猫両方飼った個人的経験から言うと、猫の場合はわりと単純に手なず
けやすいのである。
簡単なしつけもすぐにできる。
ただし、世界的にも少数の例外を除いて「訓練」はできない。
これも経験則だが、オバカに生まれた猫は勝手にオバカなまま育ち、賢く生ま
れた猫は放っておいても賢くなっていく。

一方で犬は絶対に訓練が必要な動物だ。
無論、猫と同じで利巧馬鹿は生まれつきで違おうが、飼い犬の人生(?)は飼
い主のしつけと訓練の良し悪しで決まるといっても良い。

だから、共存共栄型の猫のほうが扱いやすくて楽なのは間違いない。
犬の場合は、きちんと主従関係を成立させないと生活が成立しない。
つまり、猫を飼うよりも高度なノウハウが必要なのだ。
挙句に放置されている野良犬は、下手をすると群れを作って人を襲うようにな
ったりするが、猫はせいぜい軒先の肉や魚を失敬していくくらいで、個体とし
ても小さいから無害に近い。

(つづく)
  
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2005年12月10日

風邪に効くレシピ

風邪が流行っています。
何かと体が冷えがちな今日この頃、私のお気に入りなど、お試しあれ。

*生姜大根蜂蜜焼酎
おろした大根と生姜に蜂蜜入れて、焼酎入れてお湯割りで飲みます。
焼酎は無理して入れなくても良いのです。
まあ、あったまりますが。
蜂蜜は好み。
ウッソーというほど体が温まります。
生姜のみでもOKです。
ゾクゾクくる風邪の引き始めにどうぞ。


*スペシャル鶏粥
寝込んでろくろく物も食べられず、弱っている回復期にどうぞ。
米からじっくり炊くなら二時間ですが(米1:水8くらい)
そんな暇も根気もない人は残りご飯で。

鶏胸肉に塩コショウとおろし生姜&酒をまぶしてちょいと置きます。
ご飯、鶏肉、つぶして叩いた生姜、つぶしたニンニク(3かけくらい)、長ネギぶつ切りに酒、塩を鍋に放り込んでぐつぐつ煮ます(当然ですが、水も入れます)。

粥になったかね、と思ったら食べます。
私はダウンするといつもこれです。
ニンニクにはしっかり火を通すこと。
生だと匂うし、胃に刺激が強いので。  
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2005年12月07日

朋友・金子貴一氏の面白講演会!

金子貴一さん講演会ことあるごとにアリーマの質問の面倒を見てくれている、アラブ・ジャーナリズム界のパパイヤ鈴木(??)にして我が朋友の金子貴一氏が、大変面白い講演会を行います。
皆様、是非お誘いあわせの上、ご参加ください。

12月18日(日)午後2時から、東京渋谷区のJICA東京・東京国際センターで開催
参加申込みはこちらよりどうぞ。

実は私の連載、この「パパイヤの叡智」抜きには成り立ちません。
パパイヤといいながら何を聞かれてもイヤといわずに懇切丁寧に教えてくれる、まことのエジプシャン・ホスピタリティーに、叩き上げのグローバリズムとアラブ観を併せ持つ金子氏の講演会。
間違いなくお楽しみいただけるでしょう!

なお、なぜ「パパイヤ鈴木」かは、当日おいでになればわかります・・・?

(*)詳しい日時、場所などは上の画像をクリックしてご確認ください。
(*)クリックして出てくる画面は少し小さいですが、画像の上にカーソルを持っていくと右下に画像拡大ボタンが出てきます。それをクリックすると、原寸大のとても分かりやすい画像に切り替わります。
  
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2005年12月06日

カイロの猫の本:"Cairo Cats: Egypt's Enduring Legacy"

Cats of Cairo: Egypt's Enduring Legacy
Lorraine Chittock (著)

実はハードカバーしかなくて入手が難しかったのだが、数ヶ月前にペーパーバックが出た。
猫にまつわるアラブ中東世界の詩や格言をそえて、カイロの猫の姿がいろいろ。
特に突っ込んだ考察はないけれど、ちょっと煤けた猫らがカイロの風景になじんで、独特の味があります。



  
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2005年12月05日

海外から日本への猫の持ち込みについて

1999年末日まで、海外からの個人的な猫の持ち込みは、ほぼフリーパスだった。
一応予防注射などの証明書を現地の獣医さんからもらっていったが、
成田についてはろくなチェックもなしで、ホイホイ通関できていた。

犬の場合は必ず二週間、空港の検疫所に留め置きになっていたころだ。

ところが2000年から規則が変わり、猫も最低二週間の検疫が必要になったのだ。
我が家の完全帰国が決まったのは1999年末で、帰国は2000年3月。
日頃の行いが悪いとこうなる、という見本のような話である。

何しろこの検疫、一泊一匹あたり数千円の「飼養管理費」を取られる。
ウチなど四匹もいるので「セット料金はないのか」と夫が相当ごねたらしいが、
結局規定の一泊一万5千円ほどを二週間払い続ける羽目に落ちたことがある
(正確な額は「今はもう確認できない」ので概算)。

で、最近はどうなってるかと「念のため」確認してみて、むっときた。
マイクロチップ識別の導入とやらで、犬も猫もきちんと手続きを踏めば
最短12時間ですむようになっているらしい。
2005年6月から施行されているそうだ。
え〜〜〜〜!!と、思わず農水省のHPを見ながら、思わずブーイング!!

詳しくは以下の『農水省動物検疫所HP』をご参照のこと。
http://www.maff-aqs.go.jp/ryoko/newquarantine/newquarantine.htm

だから、正確に一匹一泊いくらなのか「今はもう確認できない」のだ。
いえ、しょうがないですけど・・・。

以上、まあ一応、ご参考までに。
  
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2005年12月04日

中東犬猫話 其の一 〜中東の犬猫の名前って??〜 Vol.2  【第38話】

●トルコの場合

ただし、トルコの特に都市部になると様子が違う。
犬や猫を家族同様のペットとして飼っている人が、結構いたのである。
特に猫は多かった。

私の住んでいた界隈でも、近所の人は飼い猫らの名前を良く知っていた。
中流以上の住宅地だったせいもあるのだろうが、全体にトルコの人は「猫好き」
のイメージが強い。

例えば、出前の配達やら修理その他で出入りする業者たちを見ていると、
反応がまるで違うのである。

エジプトであれば「げ、家の中に猫がいる・・・」という
微妙な「引き反応」から無視が主体。
今は我が家を去った「モモちゃん(♀)」は、もう男性が大好きで、
特に体臭が強くて汗臭いほどに懐きまくる変な猫だったが、
擦り寄られたりするとエジプト人の出入り業者など、まず腰が引けるのである。

一方トルコでは、そうか猫がいるんだね、というニュートラルな反応が
多かったが、座り込んで遊び始めて仕事にならないような人までいた。
いつもくるマントゥ配達の兄さんなどは「ネコ元気?あ〜いた〜みぃ〜」と
玄関先でひとしきり猫らと遊んでいったものだ。
モモちゃん大喜びである。

(マントゥは第9話参照)。

トルコの古いことわざでは「猫を愛するものは真に誠実である」とまでいう。

そういえば、イスタンブルの街角の猫は妙に幸せそうな顔をしている。
カイロの猫らが妙に生活に疲れたやつれた風情なのと対照的だ。
個人的なイメージでしかないが、道行く猫がのんきに幸せそうな街は、
大抵住みやすい。

トルコ人、相対に猫好き国民と見たのだが、どうなんだろう。


●名前のいろいろ

で、名前だが、いわゆる「高尚な趣味」として飼育されている犬猫は、
どこでもやっぱりジュスティーヌとかウィリアムとかいうことになるようだ。

イスタンブルの近所の猫は、上の住人の飼い猫のペルシャ猫が
「ピート・ポタプッシュ」で、我が家のタケゾウそっくりのデブ猫(どうも
父親らしい)が「フンドゥク(ハシバミの実)」。
「ユルドゥズ(星)」なんてかっこいいのもあった。

エジプトの場合、猫の名前でよくきくのは「ミシュミシュ」。
果物の杏のことだが「かわいい女の子」という意味で使うこともある。
ついでに言うと、オカマもそう呼ばれる。

余談だが「明日はいいことがあるさ」というのを
エジプトでは「ボクラ・フィー・ミシュミシュ」という。
ボクラは「明日」、フィーは「ある」の意だ。

この辺の名前のバリエーションは、引き続き調査中。
各地の皆様のご協力をよろしくお願いします。


●犬猫の聖と俗

イスラーム圏の場合、実はたかが犬猫と馬鹿にできない文化背景がある。

犬猫は、エジプトをはじめイスラーム圏では、古来から生活の中にいた。
基本的には、犬は蔑まれ、不浄とされる。
一方で、猫は大事にすべきものとされている。
イスラーム的背景からそういうことになる。

極私的には、預言者ムハンマドは猫好きで、犬が嫌いだった、というところに
行き着くような気がしてならないのだが、どうなのだろう?

この辺の歴史や成り立ちは、ちょっと長くなるので次回に続く。  
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2005年12月02日

中東犬猫話 其の一 〜中東の犬猫の名前って??〜 Vol.1  【第38話】

●『東大病院』の待合室にて

のっけから『中東ぶらぶら』でもなんでもない話になる。
お許し願いたい。

数年前、我が実家の大婆猫クロミさんの具合が悪くなった。
ガンの疑いあり、とのことで、早速近隣の大学病院で検査ということになり、
たまたま一番近いのが東大病院だった。

各種病気の見本市のごとき我が家系で、考えてみれば東大病院にかかったのは
クロミさんだけだ。「家畜」のほうですが。「人間」でなくて。
で、意味もなく感慨を覚えながら待合室にいると、順番を待つ「患畜さま」の
ご立派なこと。呼ばれる名前もすごい。

「榊原ジュスティーヌさま〜」
「柏木ウィリアムサマさま〜」
「松平エリザベスさま〜」

すると、待合室中の視線がジュスティーヌ様などに集中するのである。
エリザベスさまの場合、飼い主が「リズちゃん行きますよ」とか言っていた。
確かに高貴なお顔立ちのアフガンハウンドでしたけど。

でも中には
「坂本ポン太く〜ん」
「山田タマちゃ〜ん」
「田中金太郎く〜ん」
というのも間に入って、その都度待合室の空気が微妙に和む。

ついでにもっとどうでもいい話をすると、そこには三回通ったが、
その都度必ず「元ヤンキー系の若い飼い主グループ」がいた。
平均3〜4名で一匹連れてきているのが、なぜかいつもプードル、ポメラニアン
等の白い長毛小型犬だった。名前まで確認できなかったのが残念である(?)。

で、うちは「山口クロミ・・・さ〜ん」と、いう微妙な間をもって呼ばれた。
山口じゃないんだけど。実家の猫ですから。


●中東圏における犬猫の名前調査

クロミさんは、残念ながらその半年後に世を去った。
享年19歳であった。あと数ヶ月頑張ればハタチの大台に乗れたのだが、
天命だから仕方なかろう。

さて、何故こんなどうでもいい話を始めたかというと、待合室の話から
「中東の犬猫の名前はどうなっているのだろうか?」とふと思ったからだ。
で、調べてみたものの、あまり目覚しい成果は得られなかった。

私設特派員を駆使して中東各地で
「犬猫を飼っているか? 名前はなんだ? よく聞く犬猫の名前は?」
という質問を流してもらったのだ。
実は結構調査に手間と時間をかけたテーマだったのではある・・・。

結果はまあ、予想通りといえば予想通り。
「犬猫などに名前を付けて呼ぶ習慣はない」ということであった。
私設特派員こと夫は「何でそんなことをきくのだ?」と不思議がられたとの由
(基本的に商談中なんだから、不思議がられるのも無理はなかろう)。

要するに、彼の地ではまだ犬猫をペットとして可愛がる習慣がまだ根付いて
いないのだ。
もちろんそういう人もいないわけではないが「タマ」だの「ポチ」だのという
一般的な名前が頻出するほどではない、ということらしい。

でも、私がいた当時のカイロでは、富裕層の間で血統書つきの犬を買うのが
「高尚な趣味」として流行りはじめていたようだった。
ゲジーラ・クラブという高級スポーツクラブに行くと
「高級犬同好会」のような一群が犬を遊ばせていた。
なんか見たような種類がいるなあと思ったら、飼い主が得意げに近寄ってきて
「これは『アキタ』だ。『シバ』もほしいと思っているのだが、
どうにかならないだろうか?」と相談されたこともある。

「相談ついでに是非お茶でも飲もう。ランチでもどうだ」というので
「要するに彼は『日本種』が好きなわけね」ということで御辞退申し上げた。
後で聞いたら、彼はクラブ内で犬を見ている『日本種』の女性にせっせと
声をかけていたらしい。
ボクサーに狆を掛け合わせたような顔のオヤジで、実害はなかったようだが。

猫についても、家で飼っている知人はいなくもなかったが、必ず聞かれるのが
「どんな猫を飼っているのか?」ということで、犬の場合と同様にブランドが
大事だったらしい。
「トルコ生まれの駄猫」と答えると、
「何でそんな猫をわざわざ飼っているのか?」とまでよく言われたのである。
大きなお世話だわい。

帰国の時には「猫をどうするの?」とよくきかれた。
「連れて帰る」というと「気でも狂ったのか」とまで言われたものだ。

と、いうことで、自分の家で家族同様に犬猫と暮らすという習慣は、
エジプトでは一般的でない。

(つづく)

「アリーマの中東ぶらぶら回想記」(38)
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2005年12月01日

相変わらずのハナ

051121ハナちゃんハナちゃんは、相変わらず。て、いうか、元々ぽっちゃり系だから、丸々してもあんまり目立たない。  
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