2005年08月31日

エジプト関連のHP

以下をリンクのほうに付け加えた。
今後、順次各国の概要などがわかるHPとリンクを増やしていく予定。
自薦他薦問わず、これ!というサイトがあれば、知らせていただきたい。
全てを採用とは言いかねるのだけれど、他とのリンクで発信できる情報を増やしたいと思っているので。

エジプト・アラブ共和国大使館ホームページ
http://www.embassy-avenue.jp/egypt/index-j.htm

エジプト観光局ホームページ
http://www.egypt.or.jp/

外務省:各国地域情勢(エジプト)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/egypt/

外務省:各国地域情勢(中東)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/middleeast.html
  

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2005年08月27日

白チーズ

トルコでは、ラクの肴は白チーズで決まり!と書いた。

アテネのチーズ【フェタ・チーズ(200g)】この白チーズはギリシャでいうフェタ・チーズ。
各地各国で現地の名前がついており、連載記事でご紹介したトルコの「ベヤズ(白)・ペイニール(チーズ)」のごとく、エジプトでは「ギブナ(チーズ)・アビヤド(白)」と、単純に「白いチーズ」と呼ばれている。



このチーズはエジプト、アラビア、トルコ、ギリシャ・・・と、広く名前を変えて出回っている。
日常生活にすっかり溶け込んでいて、そういうエリアではチーズといえばこのチーズとなる。
長く住んでいれば、やはり当たり前のものになっていく。

でも、ラクやアラクに好き嫌いがハッキリ分かれるように、このチーズも結構クセがある。

初めて口にした瞬間は、不可思議な乳臭さと強烈なしょっぱさに「ナンダコリャ!」と思うのが、一般的日本人のリアクションのように思える。
私もそうだったし、身内仲間内の話を聞いても似たり寄ったり。
いきなり「う、ま〜い!」と思った人は、とりあえず知らない。

先日の記事に出した映像は、小さなキューブ状に切ったものだが、街の店先では「大きな豆腐」くらいの大きさと形で、水に漬けて売っている。
そう、豆腐そのものに見える。
ここで、たまに悲劇が起きる。

知らない日本人、数名に一人は「わ、豆腐売ってる!」と飛びついてしまうのである。

で、嬉々として家に帰って口にする。
そしてそこで、はっきり言って、淡白で微妙な豆腐の味とは、M78星雲方面ベクトルにまっしぐらな、全宇宙攻略型自己主張過多的風味&強烈塩気な味わいに遭遇。
ショックで硬直する。

なんとなく大袈裟に一般化してしまったが、そういう経験が私だけでなく(ハイ、私も理性を失ったクチです・・・)、ましてや一人二人でないから、同じような経験のある現地在留者は結構いるのではないかと想像するのだけれど。
どうでしょう?

普通に考えれば、どう考えても現地人だらけの商店の店先に、豆腐を売ってるわけがないのである。
理性的に考えれば、どうしたっておかしいのである。
でも、そのへんの理性を吹っ飛ばすのが「日本人の性(サガ)」というやつなのだろう。
そうに違いない。

でも、地元の気候で地元の酒を飲んで暮らしていると、いつのまにか慣れて馴染んで癖になっているのである。

だから、日本に完全帰国した時は面食らった。
とりあえず、いつも普通に冷蔵庫に入っていた「あのチーズ」が手に入らないのだ。
帰国当初は、わざわざ高級スーパーマーケットまで出向いて買っていたが、あまりに高くてばかばかしいのでやめにした。

ところで、日本人の逆パターンもあるらしい。
知り合いのトルコ人は「ベヤズ・ペイニールだと思って」豆腐を買って、以来どうも豆腐が苦手なんだそうだ。サウジ人の友人も「今は豆腐も食べるけど、最初はショックだった」といっていた。

だから、何も知らない「白チーズ圏の人」に居酒屋で「冷奴」などを勧めてはいけない。  
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2005年08月26日

酒といえばアルコール

この「アルコール」という言葉がアラビア語起源なのは良く知られた話だが、実は酒とは別物で、硫化アンチモンなる黒い粉末だったということだ。アイシャドウや眼病の薬などに使われた。
12世紀イタリアで、この薬品を蒸留純化する技術が生まれ、この液体が揮発可燃性の「アルコール」となった由。

岩波の『イスラーム辞典』にそう書いてあったのだ。
受け売りです。だから間違いないはず(?)。  
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事典とスパイスの本

今回は再び、平凡社の『新イスラム事典』と『岩波イスラーム辞典』のお世話になった。
実になんでも詳しく網羅していて、両方をバタバタひっくり返しているうちに、見えない話が見えてくることが良くある。
イスラームに限らず、中東に関心のある向きには、読み物としても結構楽しいのでお勧めしたい。

『新イスラム事典』


『岩波イスラーム辞典』


あと、スパイス関連で面白い本を二冊。

『ザ・スパイス―世界の味を楽しむ食材ノート』 大泉書店

歴史よりは、使い方と効能が主だが、写真入りで産地などの解説が載っていてわかりやすい。



『スパイスの人類史』アンドリュー・ドルビー著 原書房

こちらは英国の言語学者にして歴史学者の作者によるもの。
食物史関連の著作も多い人なので、話の骨組みががっちりしている。
「スパイスと人間の歴史全体を見渡す、食の文化史」と謳っているが、スパイスの産地や伝播の経路、歴史を概観するだけで、これだけの俯瞰図が出来上がるのか、とちょっと感動。


(8/25配信)
  
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2005年08月25日

南トルコ・アンタルヤの12ヶ月*** 地中海は今日も青し

turkvazさんという方が、私のサボテンの記事をトラックバックしてくださった。
まことに怠慢なことでいけないが、ここで初めてこのような映像がご紹介できる次第。

以下にサボテンの実の映像があります。
ご参照ください。

http://plaza.rakuten.co.jp/turkuvaz/diary/200508230001/

彼女のブログは、アンタルヤの写真があれこれ出ていて、イスタンブルとはまた一味違う空気を感じられます。是非覗いてみてください。

http://plaza.rakuten.co.jp/turkuvaz/  
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【第24話】 中東酒事情 其の五 〜ラクかアラクか〜

●前回の補足

前回の後記の「エジプトのアルコール類 その他諸々」の項で、以下のように書いた。

「水を入れると濁るアラブ世界で言う「アラック」もあったようだが、幸か不幸か私は飲んだことがない。
これも「健康(管理)上の理由」である。」

この部分について、とある読者の方から
「トルコのラクと同じもののようですね。今度トルコ料理のレストランで飲もうと思っているのだけれど、飲んでも大丈夫でしょうか?」という主旨のお問い合わせをいただいた。

確かに言葉足らずだったかもしれないので補足すると、
私が避けていたのは「当時(15年ほど前)のエジプト産蒸留酒」であって、アラックやラクそのものではない。
特に昨今は品質管理の技術も上がっているようだから、エジプト産蒸留酒でも、飲んだから即健康を害するというものではないはずだ。
ただし、往々にしてアルコールの質が悪いので、悪酔いや二日酔いの元になりやすい、ということである。

だから皆さん、飲んでも大丈夫です!
ただ、どっちにしろお酒なので、飲みすぎれば結果は明らかだけれど。

要するに、飲み過ぎなければいいんです(反省しよう)。


●アラブの濁り酒

せっかくだから、この濁り酒の話をもう少ししようと思う。

「ライオンの乳」と呼ばれるこの酒は、水を入れると白く濁る。
たいていはナツメヤシの実かブドウから作られるが、地方や時代によって、杏や干しブドウ、無花果、ワインの絞り粕など原料はさまざまだ。

アラビア語でアラック又はアラク、トルコ語でラクと呼ばれるこの酒、実は何度か話に出ている。

連載第六回で、
「羊肉に合うといえば赤ワインもいいが、何と言っても相性抜群なのはトルコで「ラク」、湾岸あたり(レバノン産が有名)で「アラク」と呼ばれる酒だ。ブドウの絞り粕から作る蒸留酒で、水を入れると白濁する。独特の癖がある。」
と書いたことがあった。

また、7月3日にブログに出した「梅雨対策 其乃二」という記事の中で、
「八角は英語でアニス。
何かといえば、レバノン産のアラック、トルコのラクにある、独特の香りの元だ。確かにあの、水を入れると白く濁る酒は、夏に飲むと体がひんやりして気持ちよい。」
などとも書いた。

ところで、上記のブログ記事では、ひとつ訂正がある。
ここで書いた香り付けに使われるアニスは、セリ科でトルコはアナトリア原産。中国原産でモクレン科の八角(スターアニス)とはまるで別物だったのだ。

アニスは草の実、八角は木の実で、見たところもまったく違う。
ただしどちらの香り成分もほぼ同じで、プロでも匂いだけでは区別がつかないのだとか。
薬効も咳止め、消化促進と、よく似ている。

そういえば、ラクやアラクって、
確かに咳止めシロップみたいな味がするのだけれど、使うスパイスが本来同じなんだから無理もない。
「独特の癖」を一言であらわすと「咳止めシロップ風味」だったのである。
飲んだことのない方は、そういうことで、想像してみていただきたい(?)。

尚、アニスも八角同様に体の熱や湿気を取る作用があるので、暑い季節に現地で飲むとたいそう美味い。
咳止めシロップ、などと無粋なことを言ってしまったが、慣れれば癖になる。


●アラクの起源は?

日本に輸入されているものはいまやトルコのラクが主流なので、トルコの酒の代名詞のようになってしまったが、発祥はイラクあたりとされている。

ワインやビールといった醸造酒は、遥かに古代エジプトやメソポタミア文明にまで歴史を遡る。
しかし、蒸留酒となると、単に放置して発酵させるだけではなくて「蒸留する」という特殊技術が必要なので、歴史に登場するのはもう少し後だ。

蒸留酒の起源については諸説あり、これがアラクになると、実はその成立年代も定かではないのだが、ワインの蒸留法が初めてアラブ世界の文書に出てくるのは9世紀。
ただし、ここで蒸留された酒がアラクかどうかは、はっきりとわからない。

さらに時代が過ぎて、13世紀には中国の料理書に
「阿利吉酒」として製造法が紹介されている。
シルクロード経由で伝わったようだ。
だから、少なくともその頃には広く流通していたと思える。

8〜9世紀ごろにイラク発祥とすれば、当時栄華を極めたアッバース朝イスラーム帝国の王都バグダードが舞台となる。
まさにアラビアン・ナイトの世界に生まれた酒か?などと想像すると楽しい。

実際のところは、いまだに調査中。
詳しく知っている人がいたら、是非教えていただきたい。


●トルコの「ラク」

というわけで、ラクかアラクか、というところでは、アラクが先だ。
発祥や語源には諸説あるのだが、先にトルコのラクを片付けてしまおう。

イエニ ラク 45度700ml (トルコ)YENI RAKI楽天シニア市場 

単純に、元のアラビア語のアラクがトルコ風になまったのだ。
以上。

え、単純すぎる??

では、これは私が勝手にそう思っている、という解説を加えると・・・

アラビア語では「ア」といっても数種ある。
アラクの場合の「ア」は喉から縊りだすようにして発音する「んぁ〜」で、アラビア語では「アイン」という文字。
ひらがなで無理やり表記すると「んぁぃん」という摩訶不思議な音となる。

ついでに言うと、これに濁点がついた音もある。ングァ〜。
日本人が、各国各地のアラビア語教室で必ず涙目になる、天敵のような音だ。

で、この音はトルコ語にないからあっさり省略したのだろう、と思う。

トルコ語は、アラビア語とは対照的に、日本人になじみやすい音感の言語だ。
母音は多少複雑だが、子音がアラビア語のようにややこしくないので、話しやすい。

尚、西欧語では"raki"と表記されるのだが、日本語では「ラキ」と書かれたり「ラク」と書かれたりする。
これは何故かというと、トルコ語の "i"には二種類あるからだ。
文字通り "i" と書いて「イ」と発音するものの他に、"I" をそのまま小文字にした形(上に点のついていない形)で「イ」と「ウ」の中間のような曖昧母音になるものがある。

便宜上大文字のIで表記すると、トルコ語では"rakI"なので、日本語ではイになったりウになったりするわけだ。
どちらかというと、イよりはウに近い音なので「ラク」と呼ぶのが良いかなと思う。

最近は白濁する蒸留酒といえばトルコのラク、というイメージになってしまったが、トルコでラクの生産がはじまったのは300年程前と意外に最近の話だ。
ワインの産地としても名高いアナトリア地方で始まった。
しかしその後はトルコ国内で広く普及して、いまや押しも押されぬトルコの国民酒だ。

そして、お供に欠かせないのは「白チーズ(ベヤズ・ペイニール)」。
日本酒とイカの塩辛以上に、切っても切れないものである。

アテネのチーズ【フェタ・チーズ(200g)】←ギリシャのフェタ・チーズも同じようなチーズです


サラダチーズ(フェタチーズ)←こっちはトルコ産。でも入荷未定とのこと



また、その他の「メゼ」と呼ばれる各種の前菜は絶好の酒肴でもあって、こういうメゼをあれこれ取り揃えた店もある。
「メイハネ」といって、まさに日本でいう居酒屋にあたる。
気取った雰囲気は皆無で庶民的。
女性の姿が少ないのも日本の居酒屋に似ている。

イスタンブルは、こういった庶民派のメイハネから、洒落たバーやクラブ、夏になればオープンエアのディスコやクラブが海沿いに一斉オープン・・・と選り取りみどりで、夜遊びがこんなに楽しい街はなかった。
カイロあたりでは「酒の出る遊び場」というだけで高級化してしまうのだが、イスタンブルの場合は本人の懐具合に合わせて、いろいろな場所がある。

こういうところで、独身最後にして20代最後の年を過ごせた私は幸せだと思う。


●アラクの語源と酒関連のアラビア語

さて、ラクの元となったアラクに話を戻すと、語源は諸説ある。

曰く、

イラクで生まれた酒なので『イラク』がなまって『アラク』になったのだ。

アラクには「汗をかく」という意味もある。
飲むと体が熱くなって汗をかくから「アラク」だ

・・・などなど・・・。
確かなことはわかっていない。

また、酒はアラビア語で「ハムル」という。
「隠すもの」という意味があり、飲むと知性を隠すから、酒がハムルとよばれるようになったそうだ。
ワインは別に「ナビーズ」とも呼ばれる。

この話は詳しくは別の機会に譲るが、
イスラームの成立以前、飲酒はかなり一般的な習慣だったようだ。

さて、生産量と世界的な知名度では、完全に後発のラクに圧倒されてしまったアラクだが、アラブ世界では湾岸諸国で飲まれている。
ただし、各国の酒類への管理が厳しいため、トルコでおおっぴらに愛好されているような勢いはない。

私が知る限りではヨルダンとレバノンの二カ国で広く飲まれているが、湾岸のその他各国では酒自体がご禁制であったり、飲めても外国人が主体のホテルのような特殊なところに限られるので「楽しんで飲む」という環境自体が乏しい。

そんななかで、最高級品とされているのがレバノン産だ。
この国のワインは有名で、びっくりするほど安くて美味しいのだがアラクも極上。

トルコのラクよりも香りが高く、そのぶん癖も強いが、基になるワインのレベルが非常に高いだけに、個人的な好みでは「アラクの勝ち」だ。

レバノンは美食の国でもあって、
アラブ圏では「高級アラブ料理」といえばレバノン料理の店になる。
エジプト滞在時に行けなかったのが、これほど悔やまれる国はない。


●そして日本にも・・・

ついでに付け加えると、日本に蒸留酒の製造法が入ってきたのは15世紀。
琉球経由で薩摩に伝わり、焼酎が造られはじめたのだが、この酒が「阿利吉」と呼ばれたそうだ。
よくも遥々、日本まで伝わってきたものだ。

いったいどんな酒だったのだろう?
やっぱり芋焼酎だったのだろうか?

「芋で作った焼酎など、この世に存在せん」と豪語する、「純正熊本人(しかも米焼酎の里、球磨地方出身)」のオットにかかれば「そんなはずはない!」と一蹴されるのだろうけれど。


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2005年08月22日

『アート・オブ・フラ』

今日も今日とてあまりに暑く、去年はどうだったっけ・・・などと思いながら起きだした。
まったく今年の暑さは異常だと思う。

で、たまたま手元にあったA新聞を、ぼんやりとめくっていて我が目を疑った。


去年の今ごろ、文字通り汗水&脂汗までたらして翻訳した本が、突然読書欄の冒頭に出ているのである。美形の女性ダンサーの横顔を収めた表紙は、確かに「あの本」だ。
モデルが私なのだから間違いはない(真っ赤なうそです)。

この『中東ぶらぶら回想記』のブログがスタートして以来、ずっとあの「ハワイの本」の写真が片隅に出ており、翻訳者本人がちょっと違和感を覚えつつあったのである。
そろそろ旬も過ぎたし、引っ込めようかどうしようか・・・と考えていたところだった。
まだしばらく出しとけ、ということなのだろうか。

さてここで、簡単にフラの話を。

「フラ」というより、日本では「フラダンス」といったほうが早い。
最近ちょっとしたブームにはなっているが、一般的には「肌の露出が高いセクシーダンス」というイメージが、まだこびりついている感がある。

私が「勉強のため」ということでフラの教室に通った時も、
「ココナッツのブラをつけて、腰みのを振って踊るアリーマ」というイメージが、身内で相当笑いを呼んだらしいのだ(ほっといてくれ!)。

いっておくが、こういうイメージなのは「ハワイのフラ」ではなくて「タヒチアン」である。

本来のフラは、一言で言えば、日本の御神楽のようなものだ。
ハワイの土地にまします神々に捧げる、謡と奉納舞のようなものと考えればよろしい。
神への祈りを韻律に乗せた「オリ」がまずあり、それを表現する手段の一つとして舞がある。
初めに祈りあり、次に表現する手段の一つとして踊りもあったわけだ。
そして、この踊りも含めた神と交流する術を、総称して「フラ」という。
だから「フラダンス」という言葉は、まったく意味をなさない。

また、男女の求愛のような庶民的な感情表現から、王家の伝説伝承の形に至るまで、多種多様な形で「フラ」は現れる。
昔のハワイ人にとっては、呼吸するのと同じほど自然にフラがあったのだ。
まだハワイが南海の孤島で、神と人がともに暮らしていたような良き時代である。

日本の和歌のように、掛け言葉で複層的な意味合いを持つ詩(メレ)をつくり、それに合わせて歌い、踊る。
そしてそのように相手に語りかける時、言葉だけでなく手の動きも大切だった。

その後、イギリスのクック船長を皮切りに、欧米の人間がハワイを発見する。
実は「フラ」という言葉の語感自体がなにやらユーモラスなので、欧米でもかつては「フラフラ・ダンス」などと呼ばれていたのだ。

基本的に初めてハワイの風俗を目にしたのは、イギリス人をはじめとした「服を着て生活するのが当たり前な文化圏」の人々であり、女性が上半身に何もまとわずにいる当地の習慣は、余りにショッキングであり、彼らにしてみれば異常だったわけだ。
そこで、現地の風俗を非常に不健康な形で解釈した次第。

このくだりをすべて書こうとすると、あまりに長くなるのでこのくらいにしておくが、とりあえずフラというのは大変奥の深い世界なのですよ、というところを強調しておく。

尚、この『アート・オブ・フラ』という本は、基本的に写真集なのだが、本文の内容も濃密だ。翻訳の質はともあれ、原書は間違いなくそうなのである。
私のような他称『エジプト人』が、たまたまこのような本と巡り合えて、翻訳までした・・・というところに、何であれ神の御意志を感じる、といったら言い過ぎだろうか。

その後、フラの形は歴史とともに変わっていったが、相変わらず踊りと歌と音曲が一体化したスタイルは変わらない。

現代に作られたものでも、"Keep Your Eyes on the Hands"という歌がある。

緩やかにうねるお尻の動きはセクシーだけど、
ちゃんと手を見ていなくちゃだめだよ。
でないと、彼女の大事な合図を見落としてしまうよ。

・・・という内容の歌だ。

ハワイの伝統文化は、指先まで行き届いたものなのである。



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2005年08月21日

エジプト 夏の風物詩(?)


サボ1
エジプトでは、暑くなってくると街角にサボテンの実を山積みにしたリアカーが現れる。
実はトゲだらけなので、軍手をしたおじさんがナイフで皮を剥いてくれるのを、大抵その場でワシワシ食べてしまっていた。


ナイフなどを丁寧に洗っているのを見たことはないし、炎天下に同じナイフで皮剥きをしているから、本当のところ衛生的に余りほめられたものではない。
でも、ついつい手がでる。
無花果とびわを併せた様な味で、汁気たっぷり。美味なのだ。

家の近くなら、皮だけ剥いたものを買ってきて、
洗って冷蔵庫で冷やしたりもしたが、
やっぱり不衛生ながらも「買い食い」がおいしかったのは不思議なものだ。

エジプト方言のアラビア語で「ティーン・ショーキ」という。
ティーンは無花果、ショーキは棘。
だから『棘無花果』と呼ばれているわけだ。
なるほどね。

夏の風物詩、と言ったら美しすぎるが、毎年街角でこれをみかける度に「夏が来たな」と思い、いつの間にかいなくなると涼しくなり、を繰り返していた。

サボテン2さて、何故こんなものを急に思い出したかというと、
一週間夏休みを過ごした、南伊豆の海の家の軒先にこれが生えていたからだ。
正確には『ウチワサボテン』という。
日本でも南九州の海沿いでみかけたからあるのは知っていたが、伊豆にもあるのには驚いた。


原産はメキシコだそうだ。
結構きれいな花が咲くので、観賞用にも出回っているらしい。

サボテン1-1写真でアップになっているサボテンは、手のひら大の葉肉の先に、いくつか小さな実がついているが、残念ながらまだ小さすぎるようだ。
これがキーウィやアボカドくらいの大きさに育てば食べられそうだが、どうなのだろう?
調べたが、日本ではあまり食用にはしないらしい。
おいしいのになあ・・・日本だと、気候が違うから甘くならないの・・・?。


あー、ティーン・ショーキ!と、まだ直径3cmの実を眺めては、ちょっともいで、味見したい衝動と戦った一週間ではあった。

もし近隣で自生している地域の人がいたら、試してみてください。
なお、棘だらけなので、決して素手で触らないよう気をつけて。

ついでだが『サボテン』は漢字で『仙人掌』と書くそうだ。
なんだか風情がありますね。棘だらけとはいえ。
  
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2005年08月13日

エジプトのアルコール類、その他諸々

前回(第23話)ご紹介した"ABC"のウェブサイトによれば、
ラムだのウィスキーだのというものも「新製品」で出ているらしい。

http://www.alahrambeverages.com/home.htm

私がカイロにいたころは、

1.輸入品を免税店で買ってくる
2.ホテルなどのバーで高額の「ジョニ黒」「シーバス」などを舐める
(日本の高級ホテルのバーと大差ない価格)
3.体のどこかをおかしくするのを覚悟で「地元の密造酒」に手を出す

・・・という三択だった。

3の場合、結構ほほえましいものがあって、
"Good Gin"やら“Red Whiskey"やらという代物が、
それぞれ"Gordon"と「ジョニ赤」そっくりのラベルを貼って
売られていたのである。
こういうバリエーションは多彩で、飲まないまでも、
買ってボトルだけでも記念に取っておけばよかった、と思うことがある。

まあ、微笑んでいられるのは飲むまでだし、翌朝には史上最悪の二日酔いで、
呪詛と怨嗟を半日呟く羽目に落ちたのだけれど。

この体験は赤ワイン以上に強烈で、その後は何があろうとエジプト国産蒸留酒
だけには絶対に手を出さなかった。
第二次大戦後闇市に出回ったとかいう
「メチル・アルコール」の話を思い出したせいもある。

意地汚く変なお酒を飲んだせいで、目が見えなくなったりするのも困るので
二度と口にしなかった。
実際、目が開かないほどのひどい二日酔いだったのだ。

しかしエジプトで「高級ウィスキー」といえば、
一に「ジョニ黒」、二に「シーバス」だったのは、
一昔前の日本のようで、ちょっとおかしい。
今はどうなのだろう?

また、水を入れると濁るアラブ世界で言う「アラック」もあったようだが、幸
か不幸か私は飲んだことがない。これも「健康(管理)上の理由」である。




  
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2005年08月12日

Vinography: a wine blog

今回(第23話)はこのサイトにのっかって記事をひとつ書いてしまった。
だから言うわけではないが、非常に面白いサイトだ。
ワイン情報を真摯にこつこつと発信している。

最近のトピックでは中国産のワインなどもあがっている。サンフランシスコを
中心としたレストラン紹介もあり。英語なのが残念(?)ではある。

http://www.vinography.com/

で、何故このようなサイトでエジプトのワイン?と思えば、Alderさんは
去る五月、新婚旅行でエジプトに行ったのだとか。
で「純粋に好奇心から一通り飲んでみた」との由。
・・・新婚旅行なのに・・・。

でも、古代エジプトのワイン関係の壁画などが、
その辺のダメージを補ってくれたのだろうな、と思う。

御参考までに、有名な墓が二つある。
当時(3400年前ですが)のワイン醸造責任者の墓で、
一つが王家のワイン畑の管理人だったナクトの墓。
もう一つはテーベ(当時の首都)の首長で、
食糧管理やワイン醸造の監督者も兼ねていたセンネフェルの墓だ。

前者は当時のワイン造りのプロセスや、宴席の様子などが楽しいし、
後者は天井いっぱいに描かれたブドウの図が見事だ。
私自身「忘れられない古代エジプト遺跡を三つ」と言われたら、
センネフェルの墓は間違いなく入る。
これまた極端に個人的な好みだけれど。  
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2005年08月11日

マントゥ

以前にトルコ料理の項で御紹介した『マントゥ』という料理。
ふと気がついたらTBが入っていたので覗いたところ、面白かったのでご紹介。

http://www.blog-headline.jp/food/archives/2005/08/post_235.html

結構いろんな人が、日本でトルコでマントゥを食べている。

しかし「好きだから」というだけの理由で自分でも紹介しておいて、今更いうのもなんだけれど、トルコ料理としてはそれほど一般的とは言い難いこの料理、なぜ突然取り上げられたのだろう?
テレビか何かでやっていたのでしょうか?

ご存知の方は教えてください。

また、上記の記事でも紹介されていた、
『イスタンブール@トルコフォトダイアリー』というブログでは、
写真入りで作り方が!
う〜ん、これは本当においしそう。
お宝映像といえます。
皆さん是非ご覧ください。

http://istanbul.exblog.jp/2366085#

わざわざ昔の記事に戻るのが面倒な方のために、再度ご紹介すると、
マントゥというのは単純にいえば「トルコ風水餃子のヨーグルトかけ」。

聞いた瞬間「げ」と一言発して引く人も多いでしょう。
日本人の場合、かなり好き嫌いが分かれます。

地方によりいろいろバージョンは違うようで、トマトソースとヨーグルトをかけたものもありますが、私が偏愛しているのは、小指の先ほどの大きさでピラミッド型。これにヨーグルトとにんにくソースだけをかけるもの。
これは「カイセリ・マントゥ」といって、カイセリという町が発祥。

カイセリは、有名観光地カッパドキアから車で二時間ほどのところにあり、ローマ時代から中世にかけて栄えた町。
現在にいたるまで、交通の要所として、また中部アナトリアの商業都市として知られています。

私は残念ながら行ったことがないけれど、今度トルコに行くことがあれば是非とも立ち寄りたいもの。

何のため? 
カイセリ・マントゥのためです・・・。  
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【第23話】 中東酒事情 其の四 〜エジプトのワインなど〜

● エジプトのワインって・・・

エジプトのビールは、何とか飲める。
「おいしくないっ!」と文句をいいつつも、
『ステラ・ローカル』は節操なく飲んでいた。

でも、じゃあワインは?となると、なんだか気分が暗くなる。

15年程前のエジプト渡航時、初めて赤ワインを口に含んだ瞬間のことは、
忘れたくても忘れられない。
「ああ、エジプトって産油国だったっけな」と、しみじみ思ったからだ。
同じ土壌からブドウもとれるのだろう、と。
思い出すたび、サーカスの火吹き芸人に同情を覚えるワタクシである。
初めて飲んだところが微妙に薄暗かったせいか、
色合いまでが石油っぽく見えた。

この記念すべき(?)赤ワインは「オマル・ハイヤーム」という。
よくもまあ、恥ずかしげもなく、
中世ペルシャの酒仙詩人の名前など騙ったものだ。
その後「念のため」二回ほどタックルして、その度にサーカスに
身売りしたくなったのも、暗い思いに追い討ちをかけている。

白とロゼも、そこまでの強烈さはないにせよハッキリとまずかった。
料理との組み合わせで、食欲を増し食卓を彩るのがワインの使命のはずだが、
こらえて飲んでいるうちに食欲がうせるのである。


●では、輸入ワインは?

では輸入品は、といえば、卒倒しそうに高かった。
フランス産のどうでもいいようなテーブルワインが、免税店で3000円くらい。
現地の物価を考えても、ワイン自体の原価を考えても、許しがたい値段だ。
しかも、白は三本に一本、赤は三本に二本が酸化しているときた。
輸入時の保存状態がよほどひどかったのだと思う。

レストランに行けば、そういうどうでもいいようなワインが一本5000円はする。
しかも、輸入元は同じエジプト政府なので、各レストランに入荷する時点での
状態は、免税店で買う場合と同じだ。

と、いうわけで、2000年くらいまでのエジプトというのワイン環境は
「劣悪」の一語に尽きたと思う。


● この5年の変化

ただしワインについて言えば、過去5年の変化はビール以上だと思われる。
私が完全にエジプトを去った後、
ビール同様に新しい商品がいろいろと売り出され、
国産ワインの品数はかなり増えたようなのだ。

実際、2000年に飲んだ『オベリスク』という新しいワインは、
感動するほどではないけれど、トルコの「並」のワイン程度ではあった。
私が覚えている1990年代半ば頃のトルコのワインは、
同時代のエジプトのビール並みかちょっと上、といったところ。
つまり極私的感覚では
「ものすごく良くはないが、無いよりはまし。一応飲む気になる」
というレベルだ。
これならまあいいか、とイスタンブルに来た当初思ったものだ。

ビールの話で何度か触れたが、エジプトの酒事情は、
国営だった"Al-Ahram Beverages Company"が1997年に民営化されて以来、
急速に変わっている。
私が去るのを待つように加速した気がする、といったら被害妄想だろうか?

妄想かどうかはともかく、
現状をある程度踏まえないで昔話ばかりしていてもしかたがない。
で、どこかの物好きなワイン飲みが何かいっていないかしらん?と、
インターネット検索したところ、あったあった。
いや、便利な世の中になったなあ、と感慨ひとしおである。


●"Vinography.Com"のエジプト・ワイン評

このサンフランシスコ発信のワイン・ブログのコメントは傑作だった。
「記事を引用翻訳してもいいでしょうか?」
と管理者のAlderさんにお伺いを立てたらば、
「どうぞどうぞ。日本には二年住んでいたのに、
日本語が読めないから残念だけど。Yoroshiku onegaishimasu!」
という返事がきた(おや、まあ)。

以下の抄訳と引用は、ここの記事による。

http://www.vinography.com/archives/2005/05/all_about_egyptian_wine.html

数点あげると、以下の通り:

1.NV Obelisk "Aida" Cuvee Brut Sparkling Wine(発泡酒):
明るい金色で、細かい泡が立つ。灯油とニベア・ハンドクリームの香りの陰に
微かなレモンの香り。なんか消毒薬っぽい。約30米ドル。

2.2004 Gianaclis "Cru Des Ptolemees" Pinot Blanc(白):
なんだか消毒薬くさい。カルダモンとシナモンの風味が一瞬面白いが、すぐに
黒いビニールのゴミ袋の味が取って代わって、最後まで続く。約20米ドル。

3.2004 Obelisk Pinot Blanc(白):
干し草と鉱物と羊皮紙のような香り。口に含むと軽い果実味を感じるが、皮と
靴磨き用ワックスの様な風味がかぶってきて消えてしまう。約10米ドル。

4.2004 Gianaclis Rubis d'Egypte Rose(ロゼ):
りんごと湿ったウールの香り。口に含むと程よい酸味と野生りんご(クラブア
ップル)の風味があるが、強いアルコールとラッカーのような匂いと混じりあ
い、舌を焼くような味わいで終わる。約10米ドル。

5.2004 Obelisk "Rosetta" Rose(ロゼ)
じめじめした土と堆肥の匂いがして驚かされる。口に含むと、信じ難いこと
に、湿った落ち葉を燃やしているような味がする。
ほとんど飲めたものではない。約10米ドル。

6.2004 Gianaclis "Omar el Khayam" Cabernet Sauvignon(赤)
デーツとプルーンとエキゾティックな花の香り。口に含むと、コクはあまりな
いが杉とイチゴの風味がある(!)が、一方でカベルネ・ソービニョンらしい
ブドウの味はせず、なんとなくそのまま締まりない感じで終わり、アルコール
で口が熱くなる。約15米ドル。

7.2004 Chateau Des Reves Cabernet Sauvignon
オークと土と皮と干したチェリーの香り。口に含むとチェリーの味わいがして、
バランスは良いのだが、微かな咳止めシロップのような味が邪魔をする。
レバノンから輸入したぶどうで作っており、今回飲んだ中では
「カベルネ・ソービニョン」を謳って、唯一それらしき味がしたワインだ。
約20米ドル。

(以上、引用抜粋)


● 私的補足コメント

・・・という具合に、絶妙なボロボロ加減でけなされている。
上記も含め、発泡酒1点、白とロゼ各3点、赤4点の計10点が紹介されていたが、
最低が(読めばわかるように)5のロゼ、「一応合格」というニュアンスなの
が7の赤。

尚、以上はあくまで抄訳で、色合いやら評価点など、省略した部分も多い。
詳細に興味のある方は、記事本体を御参照いただきたい。記事自体、こちらで
は割愛したが、エジプトのワイン生産の歴史からテイスティングした時の状況
まで内容豊富で、大変面白い。紙数の関係で全部ご紹介できないのが残念だ。
なにしろ「ワイン好き」という人種は、まずエジプトなんかにやってこないも
のだから、このコメントは貴重である。

さて、ワインに関して驚いたのは、
私の「暗い記憶」が相当進化を遂げているらしいことだ。
15年以上前からあるワインは2と4と6。
特に、6の赤は件の「初めて飲んだ赤ワイン」である。
私とは比較にならないほど舌の肥えたワイン飲みが、
褒めはしないまでも、吐き出さずになんとか飲み下したというのだから、
この『オマル・ハイヤーム』が余程進化したに違いない。
前述のように、私が一度だけ飲んで
「以前よりはかなり良くなったナ」と感じた『オベリスク』(3と5)が
コテンパンに酷く評価されているから、きっとそうに違いない。

もちろん、Alderさんのコメントが全てだとは思わないし、
美味い不味いは個人の好みや、飲んだときの雰囲気などに左右されるものだ。
私のコメントもあくまで「私感」なのは言うまでもない。
  
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2005年08月10日

アラビア語あれこれ(?)

アラビア語ではないけれど、笑い話をひとつ。

先日、夫(某商社勤務)いわく、
「クウェートの取引先から"You are almost welcome."というメールがきたんだな。
なんか複雑な気分だけど、まあ向こうはポジティブなんだろうなあ」

ワタシは飲みかけたお茶を思わず吹きかけた(ぐ・・・ゲホゲホ)。
「ひょっとして、"almost"じゃなくて、"al most"になってなかった?」

夫 「そうそう」
ワタシ 「まあ、アラビア語じゃ、例えば"kibir ->akbar -> al akbar" がいわゆる "big -> bigger -> the biggest" なんだから、好意的なんじゃないの?」

さらに一応解説いたしますと(解説できるほどアラビア語がわかるわけじゃないんですが)、アラビア語の"al"は定冠詞ですので、なんかわけわかんないけど、最上級の好意を示したかったクウェートのお客さんが、"You are the most welcome."とお返事くださったわけですね・・・。

尚、上記の格変化は「エジプト方言」のものです。
多分、正則アラビア語でも同じだと思いますが。

また、英語的にこのシチュエーションでのmostは、theをつけないのが正しいの
は御存知のとおりでございます・・・。

  
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2005年08月09日

夏のカイロで便利だったもの

私の海外生活は、カイロ→ミュンヘン→イスタンブルの5年間が独身で、
その後結婚してカイロで5年。
帰国して横浜に単身赴任一年の後、家族帰国(夫と猫4匹)
・・・という、今思ってみれば割合と変化あるものだった。

そして、滞在の半ばで結婚した夫は基本的に草食である。

こういうと、ほっそりとガゼルのように優しげな
「眼鏡をかけた」「色白の」男性、というイメージになるらしい。
しかし「草食獣」には「大型」も「超大型」もある。

悪いけど、象もガゼルも等しく草食。
太古に歴史を遡れば、恐竜最大とされるプロントザウルスだって草食獣だ。

体の大きさにあわせ、たかが「草の類」といっても、
摂取量が上下する。

で、いきなり所帯じみた「夏のお台所」の話。
我が家は大量の野菜が必要で、夫婦二人なのに五人家族分くらいの
野菜が瞬間で消える。
配分は、ワタクシ1:残り4。

生野菜だけでは、到底足りない。
でも、この暑いさなかに大なべ一杯お湯を沸かして、
ぐらぐら野菜をゆでましょう・・・というのは、結構つらい。

で、結婚後日本で入手し、カイロ在住時代から愛用しているのが

『レンジでかんたん 茹でじょうず 』(アマゾンで買えます)


なのだ。

野菜を洗って水切りして、ふたしてレンジに放り込むと、野菜が茹っている。
鍋の火加減も要らなければ、湯気にあおられて大汗をかくこともない。
しかも、鍋で茹でるよりもビタミンの損失が少ないとやらで味も良い。

特にこの機種は、かなりの物量が一度に処理できるので助かる。

カイロの夏も、日本の夏も、
いや夏であろうとなかろうと、
これがなければやっていけない我が家である。

夫はもちろん、ガゼルというよりは・・・である。
眼鏡はかけてるけれど、しかしナゼ眼鏡?





  
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2005年08月04日

【第22話】 中東酒事情 其の三 〜エジプトのビールいろいろ〜

●再び、ビールのお話

エジプトはビール醸造5000年の歴史を誇る。
しかし、誇れるのはとりあえず歴史だけで、
長けりゃいいというもんではないんだよ・・・という内容を書いた。

とりあえず、私が彼の国とその周辺に滞在していた10年余の間に
「開けたら気が抜けていた」という率は半減し(なくならなかったけど)、
ボトルは小さくなり、新しいビールが発売され・・・と、変化はしている。

挙句にグラスに注いだら、ハエのビール漬けが登場、というような事態は、
2000年までにゼロになったといってよいだろう。
たまに妙に洗剤くさくて
「う、瓶のすすぎが悪かったな」ということはまだあったけれど。

このように悲喜こもごもの思い出となったステラだが、
私がエジプトを去ったあとで、相当な進化発展を遂げたようだ。

元は国営企業だった「ABC」こと"Al-Ahram Beverages Company"は
「1997年の民営化以来400万ドル資本投下して 急成長を遂げた。
ロンドンの株式市場でも有望株」
と誇らしげにうたっている(同社のウェブサイトより)。

2002年にはハイネケンのグループ傘下に入り、
少し「品質管理」という言葉も学んだのだろうな、
と想像(又は希望)する。

このウェブサイトはちょっとキッチュで面白い。

http://www.alahrambeverages.com/home.htm

「ちょっとキッチュ」??なんのこっちゃ、と思うが、
そうとしか言いようがないのだ。
暇なかたは、覗いてみてください。見ればわかります。
結構凝ってますが、ちょっと凝りすぎていて、
一通り見たらかなり疲労感を覚えるのではある・・・。

以下、ウェブからの引用も交えて、製品ラインアップを御紹介。


●ステラのいろいろ

さて、私は「ステラ」と単純に言ったけれど、昔から種類はいくつかある。


☆Stella Lager :

元は "Stella Local" の名前だった、エジプト国内流通専用のビール。
名前が変わって味がどうなったかは、飲んでいないのでわからないが、
聞いたところでは「ずいぶん良くなった」との由。

ボトルのデザインも、いつのまにかすっきりと垢抜けたことだから、
味のほうも共に進化したと信じたい。

アルコール度は3.5%で、軽い。
大変おいしいとは言いがたいが、何とか飲めたのはこのビールだった。
人によっては、輸入の缶ビールなどよりも
「当たれば」ステラ・ローカルのほうが美味しいというし、私もそう思う。

ただ、当たりが出るまで粘ると、アルコールの質がいまひとつなせいか、
翌日頭痛を抱える羽目に陥る。
生まれてはじめて「ビールで二日酔い」をしたのがこのステラ・ローカル。
ちょっと痛い思い出である。

アルコール度数が低く、水っぽいので、エジプトの気候には確かに妙に合う。
現地で飲んでいて、かつ当たりさえ出れば下手な高級品よりも美味い。
「当たり」の確率・・・高くなったのかなあ・・・。


☆Stella Export Lager:

これも元は単に "Stella Export" という名だった。
Exportというからには輸出用だが、どこに?というのは常々謎だった。
エジプト国外のアラブ料理店などでも、まず見たことがないからだ。
あったけれど、無意識のうちに見えなかったことにしていた可能性は大いにあ
るが。
アルコール度4.0%。

このビールは、まずくて飲めたものではなかった。
輸出用というだけに、保存料が相当入っているらしくて、
ただでさえ質が良いとはいえないアルコールが、妙に薬くさくなるのだ。

その上、値段が高いので、これしか置いていないなどと言われると、
とっとと店を出たことすらある。

ホテルの場合、ロビーラウンジではローカルを出すのに、
バーではエクスポートしか出さないなどということもあったが
「在庫管理は同じセクションだろーが! 
ここにないなら隣のあの店いって持ってきなさい!」
などと、まことに大人気ないことを言ってウェイターを困らせていた。
「え、冷えてない? じゃあ、アイスバケットに入れてきて頂戴!」

近所のコンビニで24時間ビールが買える生活になった現在、
大変反省している態度である。
皆さんは決して真似をしないでください・・・。

でも自己弁護するようだが
「すぐあきらめないで、一応言うだけ言ってみる」
というのは、この国に限らず地中海世界では案外と有効なのだ。
「一応出さないことになってるし、他のお客さんの目もありますんで」
と、グラスに注いで出してくれたこともあった。

でも、それを見た欧米系の客が、何を勘違いしたか
「生ビールあんの?! あれはなに!!」
と逆に騒ぐこともあった。
うう・・・ゴメンネ、ゴメンネ。

いや〜すまないねぇ〜と、態度を豹変させて、
チップを弾んだのは言うまでもない。

威張るなら、そのオトシマエもきちんとつけて
バランスをとるのがお約束である。

再々ながら、これは「過去の恥」なので、真似をしないでいただきたく。
誰がするか?・・・そうですよね・・・。


☆Stella Premium Lager

最近出てきた新製品らしい。ABCのウェブによると「色が濃くて強い」ビールとのこと。
アルコール度6.4%。
どんなものなのだろう?


☆Stella Meister

1998年ごろ発売された。発売即飛びついたが、ステラ・エクスポートの癖を
強くしたような代物で、すぐに避けて通るようになった。
値段は、ローカルと輸入缶ビールの中間くらいだったと記憶している。
これもどうも保存料が強いのか、飲むと翌日妙に頭が痛くなったものだが、
少しは最近良くなったのだろうか?
アルコール度5.2%。

ウェブサイトによれば「ヨーロッパのビールに匹敵する味と品質」
「エジプトのビール好きには、男性的味わいのビールと評価されているのだ」
と、誇らしげ。
・・・そうですか・・・「男性的味わい」ね・・・
その男性って、エジプトの男性ですか。
え、だからどうした? 
イエ別に・・・ははは。

最近はMeister Maxなる製品もあるそうだ。
アルコール度8%。結構ヘビーです。


☆Sakkara Gold

2000年頃に出てきた新製品。
これはほぼ輸入の欧米産などに遜色ないものだった、と記憶している。
でも、はっきり言って値段のほうも遜色なく、
なんだか馬鹿馬鹿しい気分になったのを覚えている。
「これなら、ステラ・ローカルでいいや」と思ったのだ。

ともあれ、これが国産最高級ブランドということになる。


●エジプトのビール雑感

"Stella"とはラテン語で「星」のこと。
なるほどラベルに星が書いてある。

昔ガイドをしていたころ
「遺跡のあっちこっちに『ステラ』があるからビールもステラなんですか?」
と、非常に鋭い突っ込みが入ったことがあるが、残念! "L" が一本足らず。
"stela"は碑文のことだが、ビールとは関係ない。念のため。

また、こうして製品を書き出してみると、
どうもこの数年エジプトでは「アルコール度数高め」が流行のように見える。

個人的には、強いビールや重いビールは、
エジプトという国の気候に会わない気がするのだが、
これも好みの問題ではあろう。

以上のコメントは、
すべて私の「五年前の」極私的コメントである。
念のため。


●禁酒の律について

さて、どうも話が前後してしまったのだが、
ご周知のようにイスラム教では、飲酒は禁じられている。
飲酒のみならず、歌舞音曲、麻薬、男女関係など、
イスラム教では生活を律する決まりごとが厳しい。

キリスト教でも、特に北米プロテスタントで禁酒の律を徹底する例はある。

あれこれ考えていて、どうもこういう生活律は、
住んでいる場所の自然環境が厳しいほど厳密になるような気がしてきた。

何故?
発祥の地アラビア半島を考えると、きちんと人々を律していかなければ生活が
成り立たないからだろうかと思う。
団体行動の規律をもつことで、コミュニティーを平穏に保とうという意思が
あったのではないか?

しかし、発祥の地アラビア半島から離れると、
イスラム教圏といっても、地域によって飲酒に対する感覚はさまざまだ。
この感覚は「酒文化」の充実にも影響する。

エジプトの場合、イスラム教徒も案外飲む人がいるのだが、
国民の15〜20%ほどを「コプト教徒」というクリスチャンが占めている。
いわゆる東方正教の一派である。

非イスラム教徒人口が、エジプトの酒事情に影響している部分はあると思う。
ただ、それを言いだすと、国民の9割以上がイスラム教徒のトルコの場合や、
いまや厳しく禁酒の律を守ってはいるものの、
かつては飲酒に対する抵抗感がかなり薄かったように思えるペルシャの場合な
ど、土地によって様々な事情がある。

この辺は、またそのうちに考えてみたい。  
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イスラームに関する何故?が、氷解していく良書

『イスラーム世界がよくわかるQ&A100―人々の暮らし・経済・社会』
山岸 智子 (編集), 飯塚 正人 (編集), 板垣 雄三

一問一答式に、明快な答えをくれる。
大変わかりやすい上、きちんとした専門知識の上に立って解説してくれるので、イスラームに関する何故?が、氷解していく良書。日本のイスラーム関係のエキスパートが集まって、様々なトピックにあたっている。
「少しでもイスラームを日本に近づけたい」という熱意が伝わってくる。

  
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